心理的安全性 C
このところ、職場の「心理的安全性」について、連続して(しつこく)UPしています。
今日は、心理的安全性を構成する因子です。
■ 心理的安全性を構成する4つの因子
@話しやすさ因子:自由に意見を言い合える雰囲気
A助け合い因子:互いにサポートし合える関係性
B挑戦因子:新しいことに積極的にチャレンジできる風土
C新奇歓迎因子:個々の違いや多様性を尊重する柔軟性
■ 心理的安全性を構成する4つの因子(詳細)
それでは、それぞれの因子について、詳しくみていきましょう。
@話しやすさ因子:自由に意見を言い合える雰囲気
話しやすさ因子とは、チームメンバーが自由に意見を言い合える環境を指します。
そして、この環境が整えられている組織では以下のような特徴が見られます。
自分の組織において話しやすい環境ができているかどうかを判断する際の、
参考にしてみるとよいでしょう。
話しやすい環境ができている組織の特徴
•上司や同僚に気軽に質問や相談ができる
•会議で自分の意見を遠慮なく発言できる
•失敗やミスを隠さず報告できる
たとえば、新入社員が「この業務の進め方に疑問があります」と率直に意見を言えたり、
ベテラン社員が「新しい業務のやり方がよく分からないので教えてくれませんか」
と素直に質問できたりする雰囲気があるのは、
話しやすい環境ができていると言えます。
そして、このように誰もが意見を出しやすい環境が整っている職場では、
チームの創造性や問題解決能力も自然と高まっていくでしょう。
A助け合い因子:互いにサポートし合える関係性
助け合い因子は、チームメンバー同士が積極的に協力し、支え合える環境を表します。
そして、この環境が整えられている組織では以下のような特徴が見られます。
助け合える環境ができている組織の特徴
•困っている同僚に自発的に声をかける
•業務量が多い部署に他部署から応援が入る
•新人の育成に全員で関わる
たとえば、締め切りに追われている同僚のために、
自分の仕事を一時中断してでもサポートをしたり、
あるいは、ITにくわしくない先輩のために、若手社員が新しいソフトの使い方を丁寧に教えたりなど。
こうした光景が日常的に見られる職場は、助け合える環境が整っていると言えます。
そして、このようにメンバー同士が互いにサポートし合える関係性ができている職場では、
チーム全体の力が引き出しやすくなり、組織としての成果を最大化することができるでしょう。
B挑戦因子:新しいことに積極的にチャレンジできる風土
挑戦因子は、メンバーが新しいアイデアや方法を試しやすい環境を指します。
そして、この環境が整えられている組織では、以下のような特徴が見られます。
挑戦しやすい環境ができている組織の特徴
•失敗を恐れずに新しいアイデアを提案できる
•実験的なプロジェクトや取り組みが歓迎される
•チャレンジをして失敗しても、責められない
たとえば、「前例がないから」という理由だけで新しい提案を却下するのではなく、
「面白い視点だね。実現可能性を探ってみよう」と前向きに検討する、
あるいは、失敗しても「次は成功できるよ」と励まし合える、
そんな雰囲気がある職場は、挑戦しやすい環境が整っていると言えます。
そして、このように失敗を恐れずに新たな挑戦がしやすい職場では、
イノベーションや学習が促進され、組織全体の競争力が自然と強化されていくことでしょう。
C新奇歓迎因子:個々の違いや多様性を尊重する柔軟性
新奇歓迎因子は、個々の違いや多様性を尊重し、
新しいアイデアや変化を積極的に受け入れる組織の柔軟性のことを指します。
そして、この環境が整えられている組織では、以下のような特徴が見られます。
個々の違いや多様性を尊重できている組織の特徴
•異なる視点や意見が歓迎される
•従来の方法にとらわれない柔軟な発想が評価される
•新しい取り組みに対する前向きな姿勢をもっている
たとえば、「それは我が社のやり方とは違う」と即座に却下するのではなく、
「面白い視点だね。他業界の成功事例も参考にしてみよう」と柔軟に検討する、
あるいは、異なる文化背景を持つメンバーの意見を「新鮮な発想だ」と歓迎する、
そんな雰囲気がある職場は、新奇性を歓迎する環境が整っていると言えます。
そして、このように多様性を尊重し、新しい発想を積極的に取り入れる
柔軟な組織文化がある職場では、創造性が刺激され、
市場の変化に迅速に対応できる適応力が培われていくでしょう。
■ おわりに
心理的安全性に土台になる要素、少しは理解できたでしょうか。
いずれも、職場に必要なことばかりですね。
でも、「言うは易し行うは難し」。
まずは、できることからはじめてみませんか。