ふりかえりの効果と4行日記
新年度が始まりました。
4月3日(月)の今日は、ほとんどのお会社で入社式をされていることでしょう。
私も、朝早くリクルートスーツの女性を見ました。
職場でも人事異動や組織変更などがあり、勤務先が変わったり、
上司が変わったりなど、変化のスタートの一日となっていると思います。
そんな忙しい4月3日ですが、
新年度スタートにあたり、ご自身の成長、向上の役立つご提案があります。
それは、ずばり「ふりかえり」です。
まず、ふりかえりの効果を考えてみましょう。
■ ふりかえり(リフレクション)が次のステップに繋がる自分に起きた出来事や自分の行動、経験、感じたことなどをふりかえることは、
出来事を思い出すだけではなく、
取り組んだ仕事や物事の意味、自分の考え方を理解することにつながります。
また、自分が設定した目標が達成できたかどうかの確認にもなり、
どこが良かったのか、良くなかったのかが明確になって、
計画や目標、進め方を練り直すことに役立ちます。
とはいっても、慣れない最初のうちは、
ふりかえりがうまくいかない場合が多いでしょう。
というのも、多くの人は、日常業務の様々な出来事、経験に対し
あまり意識をしていないからです。
何か特別な日ではなくとも、日々必ず何かしらの出来事(客観的事実)があり、
そこに
意識をもっていくことが発見につながります。
従って、意識しなければ「ひらめき」や「気づき」といった発見はありません。
ふりかえりを実践することで、日常の様々な出来事を意識するようになります。
一方、過去の失敗をふりかえり、原因を追求する「反省」だけで終わってしまっては、
学びや向上、成長にはつながりません。新しい目標の達成にはつながらないのです。
特に仕事におけるふりかえりは、失敗の原因追求のみを目的とするのではなく、
事前に目標を設定し、その目標に対して
今後どうすれば目標を達成できるのかを考えることが重要です。
設定した目標の進捗状況などをふりかえることは気づきにつながり、学びを生み、
工夫、改善、成長をもたらすのです。
・・・もしかしたら、今注目の「大谷翔平選手」も、日々ふりかえっているかも・・・
■ ふりかえりのフレーム例ふりかえりのフレームはいくつかあります。
・YWT ・KPT ・PDCA ・経験学習モデル ・ 4行日記
今日はその中で、シンプルかつ簡単な「4行日記」をご紹介します。
これまでもUPしていますので、すでに実践されている方もおられるかも。
あるいは、1回はやってみたけれど、忙しさにかまけて今はやっていない、という人も。
再度、メリットを踏まえて、取り組んでみませんか?
■ 4行日記とは?●4行日記の構成は「事実」「気づき」「教訓」「宣言」4行日記とは、文字通り4行で完結する日記のこと。
FFS理論で有名な小林惠智氏によって考案され、多くの人に支持されています。
書く内容は至ってシンプル。
「事実」「気づき」「教訓」「宣言」の4項目を、
4行にわけて書きます。
従って、1日5分程度で実践できるのでお手軽です。
4行日記をつけるメリットはさまざま提示されていますが、主な効果は次の4点です。
●4行日記をつける4つのメリット 1. 自分がどういう考えを持っているのかがわかる
2. 自分の強みがわかる
3. 自分の目標が明確になる
4. 目標達成により近づける
他にも、論理的思考力を身につけられることができたり、
思考や生き方がポジティブになったりなどと、副次的効果も期待できます。
強みや自分の意見を文章にして可視化することで、自信につながっていく。
今の自分に自信を持てず、少しネガティブになっているかもしれない・・・という人は、
ぜひチャレンジしてみませんか。
■ 4行日記の書き方@「事実」4行日記の1行目には「事実」を書きます。
今日の出来事を振り返り、一番印象に残っていることや
アンテナに触れたものを一つ選んで書き出します。
自分の思いや感想を交えず、客観的事実だけを書くのがポイント。
たくさんの出来事をずらずらと書くのではなく、
一つの出来事をできるだけ単文で書きます。
事実を書くことは、まさに「自分の行動」や「癖」を表しているといえます。
またどのような事実を抜き出しているかで自分の考え方の傾向もつかめます。
4行日記の「事実」によく登場する出来事は、
自分にとって優先順位の高いものといえるでしょう。
A「気づき」2行目には「気づき」を書きます。
「気づき」は、「事実」から得られた発見や感想などです。
あまり深く考えすぎず、自分が直感的に思ったことを書くようにしましょう。
ここに書かれたことから、自分がどのようなことを考え、
何を見つけようとしているのかを知ることができます。
4行日記の「気づき」に共通することは、自分の強みといえます。
B「教訓」3行目には「教訓」を書きます。
「教訓」とは「気づき」からどのようなことを学んだのかということ。
自分に起こった出来事から学んだことを一般化、抽象化するとどうなるか、
ということが教訓です。
教訓として、例えば、「油断大敵」「努力は裏切らない」「継続は力なり」
「他山の石」など、ことわざや慣用句をイメージするといいですね。
この「教訓」によって、理解が深まり、かつ自分が今後どうしたらいいかなどが
明確になります。
C「宣言」最後は、自分がありたい姿を「宣言」します。
「宣言」では、自分がなりたい姿を現在進行形でなれているという仮定を
言い切る形で書くことがポイントです。
「こうありたい」という姿をイメージし、そうなれている自分を想像して書く。
注意として、ネガティブな言葉は入れないようにしましょう。
「宣言」を書くことによって、自分の目標やありたい姿が明確になります。
宣言することによって、潜在意識の中に達成できている姿が描かれるため、
目標達成に近づくといわれています。
■ まとめこの「事実」「気づき」「教訓」「宣言」という4要素は、
連動するように書くと効果が上がるといわれています。
とくに“気づき”から“宣言”にかけて、流れが通じるようにすることで
よりイメージしやすくなります。
また1ヶ月ごとに日記を振り返る時間をとると、自分の成長を見ることもできます。
自己の成長を今ひとつ感じられない……という人は、ぜひやってみてみましょう。
4行日記は1日5分、寝る前にたった5分間時間をとるだけで
自分の成長につなげることができます。
普通の日記は面倒くさいという人も、1日5分ならば、取り組みやすいのではないでしょうか?
■ おわりにまずはやってみましょう。
その日のふりかえりをその日のうちに書いてみる。
最初は時間がかかるかもしれませんが、
そのうちに慣れてきて5分程度で済ませることができます。
ちなみに、習慣化するには2週間程度でできると言われています。
ぜひ、新年度の今日から、始めて見ましょう!
自身の成長や潜在能力の開発のために・・・