記憶の減少と復習のタイミング
先日、オンラインセミナーに参加しました。
コロナ禍で、ほとんどのセミナーや講演会がオンライン形式になりました。
便利ですなあ。
特に東京や大阪で開催されるセミナーは、自宅に居ながらにして受講できます。
もちろん世界中でも、ですが。
交通費も宿泊費もかからないし、気軽に参加できます。
とはいえ、せっかく役に立つお話を拝聴したものの、
記憶に残っているのはどのくらいでしょうか?
ということで、記憶量の変化についての資料を思い出しました。
ご紹介します。
■ 記憶量の変化人間の記憶量は、状況に応じて変化する。
・読んだことの10%は覚えている
・聞いたことの20%は覚えている
・見たことの30%は覚えている
・見て聞いたことの50%は覚えている
・自分で言ったことの80%は覚えている
・自分で言って、したことの90%は覚えている
これを具体的にしてみると
・読書や新聞、雑誌を読むと、10%は覚えている
・ラジオやカセットで聞いたことは、20%は覚えている
・スライドやネットで見たことは、30%覚えている
・スライドや映像を使った講義で見て聞いたことは、50%は覚えている
・対話などで自分が言ったことは、80%覚えている
・自分でやると宣言して行動したことは、90%覚えている
ちなみに、
覚えたことを他者に伝えるなど先生的な行動をとると95%覚えている、
という説もあるようです。
つまりオンラインセミナーなら、
「見たこと=スライド」+「聞いたこと=講義」で50%は覚えている、
ということでしょうか。
さらに確かな記憶にするためには、他者に伝えるといいという訳です。
一方、しっかり記憶するために復習するタイミングはどうでしょう?
有名な説があります。
■ エビングハウスの忘却曲線ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスは、
有名な「エビングハウスの忘却曲線」を発表しました。
エビングハウスは、無意味な音節を記憶し、時間と共にどれだけ忘れるかを
数値化したのでした。
その結果
•20分後には42%忘れる
•1時間後には56%忘れる
•9時間後には64%忘れる
•1日後には67%忘れる
•2日後には72%忘れる
•6日後には75%忘れる
•31日後には79%忘れる
ということがわかったというのです。
つまり、20分で半分程度忘れてしまう、それが人間なのですねえ。
しかし、「このデータは気をつけなければならないポイントがある」
とされています。
このデータは「子音・母音・子音」からなる
無意味な音節を覚えた時の記憶のデータであるということです。
では、もしこれが意味のあるものだったらどうか?
無意味な言葉や数字でも、
すでに知っていることを紐づけて覚えると記憶に残っているといいます。
ということで、何かを覚えるときには時には、
頭の中で、それがどんなイメージをもつかや、
既に知っていることと紐づけて覚えるといいようです。
他にも「エビングハウスの忘却曲線」から導かれる理論もあります。
■ エビングハウスの忘却曲線からの知見1.何かを学ぶ時、その知識が自分にとって意味のものであったり
重要なものであったりした場合、暗記は楽である。
逆にその内容が自分にとって意味のないものであれば、すぐ忘れる。
2.学習に時間をかけると、吸収できる情報量も増える。
3.一度目の学習より二度目以降の学習の方が簡単になる。
復習を重ねるごとに忘れにくくなる。
4.一度にたくさん学ぶよりも、時間をかけて何度かに分けて学んだ方が、
学習効率は上がる。
5.学んだ直後から物忘れは始まる。
最初は一気に忘れ、次第にゆっくりと忘れるようになる。
■ ベストな復習のタイミングエビングハウスの忘却曲線から復習のタイミングもわかっています。
•1日以内に10分
•1週間以内に5分
•1か月以内に2〜4分
■ まとめ以上の、記憶量の減少と復習方法をまとめてみると・・・
1.自分にとって役立つ情報を得たら、人に伝える。
2.何かを学ぶときは、イメージするものに紐づけて覚える。
3.何かを学ぶときは、自分にとってのメリットを考えて覚える。
4.できるだけ学習に時間をかけて覚える。
5.複数回、復習する。
・1日以内に10分
・1週間以内に5分
・1か月以内に2〜4分
6.一度にたくさん学ぶのではなく、時間をかけて何度かに分けて学ぶ。
てなことでしょうか?
■ おわりにいくつになっても覚えたいこと、
覚えなければならないこといっぱいあります。
いろいろな情報があふれている今、記憶に残しておくためには、
つまり身につけるためにはコツがある、ということですね。
私的には、自分が得た情報の中で興味深いことは、
このブログにアップしています。
まあ、他者に話すという訳にはいきませんが。
復習しつつ伝えていることになるでしょうか。
職場に朝礼など情報発信の場があるなら、
言葉にうまくまとめて伝えることが、自分の身につくということになりますね。
ちなみに、私は得た情報をブログに載せるだけで終わってしまって、
復習が全くできていないことに気づきました。
だから、すっかり忘れています。トホホ・・・