2025年06月13日

チームワークセルフチェック



チームワークを確認しよう 


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6月も中旬です。
4月の組織変更や人事異動などのあわただしい変化も、そろそろ落ち着いてきた頃ですね。

そこで今日は、自職場のチームワークについて、ふりかえってみましょう。
簡単に確認できるチェックリストです。
これまでなんども掲載しています。
新しい職場、新しいメンバーを経て、変化しているかもしれません。
今一度、ふりかえってみませんか?


■ チームワークチェックリスト30

自分のチームに当てはまる項目に〇をつけてください。

1.会社の方針や理念が明確になっている
2.チームの方針や目標が明確になっている
3.メンバー全員が、チームの方針や目標を理解し、言葉にすることができる
4.チームの目標を達成するための手段や方法が明解になっている
5.メンバーは、チーム目標達成のための手段や方法を理解している
6.メンバーは、チーム目標達成のための手段や方法を実践している
7.問題解決のステップが明確になっており、メンバーは理解している
8.メンバーは、目標達成のための様々なアイデアを提案し、かつ実践している
9.メンバーの知識、技術や技能は、高い方である
10.メンバーの技術や技能を高める教育訓練は、十分に行われている
11.メンバーのそれぞれの役割は、明確である
12.メンバーは、自分のすべきことを理解し行動している
13.メンバーはチームの目標達成のために、率先して問題解決にあたっている
14.現場の必要に応じて、メンバーは役割以外の働きを行うことがある
15.メンバー全員、自分が何らかの責任を負っていることを認識している
16.自分のチームは、会社や他部署から認められている
17.自分やメンバーは、メンバー全員がチームに貢献していることを認めている
18.メンバーは、チームの成果を認めている
19.メンバーは、他のメンバーから認められ、支持されていると感じている
20.メンバー全員、自分はチーム内で尊重されていると感じている
21.メンバー全員、お互いに積極的にコミュニケーションをとりあっている
22.メンバーが意見を述べるとき、他のメンバーはいつも熱心に聞いている
23.メンバー同士、お互いの意見の違いを尊重している
24.チーム内では、思いやりや他人を受け入れる気持ちが素直に表現されている
25.チーム内では、時には本音をぶつけ合うことができ、お互いに認めている
26.メンバー同士、協力し合っている
27.メンバー全員が、前向きに仕事に取り組んでいる
28.メンバーは自信に満ち、やる気にあふれている
29.メンバー全員が、今の仕事に誇りを持っている
30.自分のチームは、団結力が強い


■ おわりに

細かい内容でしたが、結果はいかがでしょう。

なにか、気づいたこともあるのではないでしょうか。
うまくいっていることは、よりうまくいくようにし、
できていない点は、どうすればできるか、
といったことを考えるきっかけになると嬉しいです。

なお、部下全員にもチェックしてもらうとより効果的です。
どうしたら自チームのチームワークをもっと強固にするか、を話し合ってもいいですね。


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2025年06月11日

中途採用「職場で孤立」


中途採用 職場で孤独


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「やはりなあ〜」と思った記事がありました。
2025年6月5日の日経夕刊「くらしナビ」です。
・・・朝日新聞が8月から土曜日の夕刊を休止とか。人手不足とか新聞紙離れが原因でしょうか。

さて、その記事のタイトルは
「中途採用『職場で孤独』6割」。

かいつまんで言うと、
「転職、つまり中途採用が拡大するなか、パーソルキャリアの調査によると、
中途入社社員の約6割が転職後3か月〜1年で孤独を感じている人が6割いる」
というものです。

「転職後に慣れなかったこと」については、
「人間関係が30%」、「社風や企業文化が27%」。

まあ、そりゃそうだろうなあ。
私自身は転職ではなく、独立という経験しかありませんが、想定できます。

誰しも「未知の環境へ飛び込む」のは、緊張するものです。

記事には、甲南大学緒方教授の声として
「中途入社社員のメンタルサポートは見過ごされがち。
野放し状態になり、孤独になりやすい」とあります。

また「人脈なく即戦力のプレッシャー」もあるとしています。

転職した人なら、経験があるでしょう。
孤独を感じることもあるかもしれません。

孤独を感じ続けるとどうなるか?

記事には、リクルートワークスの調査結果として
「中途採用社員の3年以内の離職が10%以上という企業は27%」
とあります。

企業の人事としては、中途採用者の研修などを充実させる必要がありますね。
また、配属先の上司としては、配慮が必要でしょう。

新卒社員も同様ですが、
期待して採用した中途社員が辞めていくことは、避けたいものです。
マネジャーとして、中途採用者への対応、どうしますか?


posted by suzumura at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり

2025年06月05日

信頼されない上司


信頼されない上司の特徴


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先日、信頼される上司について、考えました。

では、信頼されない上司とは?

私が担当する研修では、
「信頼できない上司」というテーマでグループ討議をすると、出るわ出るわ。
いつも盛り上がります。
いかに上司に対し不満があるか、が窺われます。
では、あなた自身はどうなの?って、問います。

「信頼できない上司」について考えてみましょう。


■ 信頼できない上司の特徴

1.部下の話を聞かない。
2.嫌々仕事をしていることが見え見え。
3.上位の方針をわかりやすく伝えてくれない。
4.決断力がない。
5.言うことがコロコロ変わる。
6.上司におもねっている。
7.部下を守らない。
8.感情的である。
9.自信がなさそう。
10.部下をほめない。
11.必要な時に、部下を叱らない。
12.上司としての役割をはたしていない。


■ おわりに


上司にとっても、イロイロ思うところがあるでしょう。
至らないと自覚していることもあると思います。

そのうえで、上司として自分にできることから実施し、
よりよい上司になれるよう努力が必要ですね。

その努力は必ず、自身の成長にも繋がります。



posted by suzumura at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり

2025年05月28日

雑談



雑談してますか?


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「雑談」の効果が再認識されています。

私の担当する研修でも、
会場に来た時点から、見知らぬ受講者に気軽に雑談する人がいます。
やがて笑いが起こり、その場がホッと和みます。

激動の世、人々は、コミュニケーションの重要性のみならず、
コミュニケーションの難しさについて、すべての階層から声が上がっています。

コミュニケーションの語源は、諸説ありますが、ラテン語の「communis」。
意味は「共通の」「共有する」「分かち合う」。

総合すると、コミュニケーションとは、「伝える」という行動以上に、
何かを「共有」するためのプロセスといってもいいかもしれません。

同じ目的を持って進めていくビジネスシーンにおいて、
また、他者との関係構築づくりにおいても、
コミュニケーションが重要な要素です。

コミュニケーション方法については、
イロイロな情報が出ていますが、現場(生産現場も営業も事務部門でも)において必要なのが
「雑談」です。

雑談は、情報交換や情報収集、ネットワークづくりなどに非常に効果的です。

ということで、雑談について、再度、考えてみましょう。


■ 雑談とは

雑談とは、とりとめのないことを気楽に話し合うこと。

職場において、仕事に関係のない話を短時間でキャッチボールしあうことはとても効果的です。

昔は、就業時間内で仕事に関係のない話を続けることは、
ご法度とされている企業も多かったものです。
つまり、「さぼっている」という印象を与えていたのです。

でも最近は、この雑談こそが職場内の雰囲気をよくすると、注目されています。


■ 雑談のルール

職場内で「雑談」を有効なツールにするためにはある程度のルールが必要です。
職場で「雑談」を奨励する場合、
ルールを周知したり、メンバー全員でルールを決めるといった方法もいいでしょう。

たとえば・・・
@ 相手の意見や考え方を否定しない。
A 人の悪口を言わない。
B 短時間(3分以内)で切り上げる。
C 相手のプライベートに踏み込みすぎない。
D 機密事項は話題にしない。

3分以内での短時間で切り上げることは、雑談のコツです。
話の途中でも切り上げるのです。
例えば、話の途中であっても、
「あっ、仕事に戻らなくちゃ」
「おっと、時間がきちゃった」
「じゃあ、またね」
「本題に入りましょうか」
などと、雑談を切り上げます。
もし、もう少し話したい話題なら、後で話す約束をしてもいいでしょう。


■ 雑談の効用

雑談にはこんな効果があります。
・人間関係が改善される。
・相手との距離感が縮まる。
・雰囲気のよい職場になり、チームワークも良くなる。
・アイデアが出やすくなる。
・ミーティングなど会議の場の空気がやわらぐ。

雑談はまさに距離を縮める効果があります。
ルールにのっとって雑談することで、相手は安心でき、気持ちがほぐれるというものです。


■ 雑談のコツ

雑談に慣れていない人に、コツをご紹介します。
・まずは、ごく短い会話から始める。
 一言二言程度の短い会話を繰り返すことによって、
 徐々に相手と打ち解けることができます。
 ほんの数秒のやりとりで話が終わってしまったら、
 「じゃあまた」「では」などと言ってその場を立ち去ります。

・天気や季節の話から始める。
 「天気」や「季節」関係の話は相手を選ばず、いくらでも展開できます。

・あいさつにひと言加える。
 あいさつは雑談を進めるための絶好のきっかけです。
 あいさつにひと言加えましょう。
 相手へのプラスの声掛けは、相手に安心感を与えます。

・聞き上手になる。
 最初のフリは自分からだとしても、相手の話を聞きましょう。
 どんな話にも熱心に聞いてくれる態度は好感がもてるというものです。
 距離感は確実に縮まるでしょう。

・結論、オチを求めない。
 雑談で大事なのは話の中身ではなく、楽しい会話です。
 テーマがアチコチ飛んでいくのが雑談のコツ。
 また、オチがなくても心配ご無用。相手は気にしていませんから。
 もし気になるなら、次に会ったときに尋ねるでしょう。

・ネタを仕込んでおく。
 新聞やニュース番組から旬の情報を集めておくこともいいですね。
 最近なら「お米」、「大の里」「大谷選手」など旬のお話。
 身近な話題で話も弾むでしょう。


■ まとめ

雑談の効果、再確認できたでしょうか?
ぜひ、職場で雑談を奨励しませんか?

その場合、雑談ルールをメンバー全員で決めると効果的です。
全員で決めることによって、納得ができるというものです。
雑談は、異動してきた人の緊張感を和らげる効果もあります。
まずは、あなたから雑談してみませんか?

posted by suzumura at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり

2025年05月09日

褒めて伸ばす


褒めて伸ばす


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先日、若い女性から
「ありがとうございます。私、褒められて伸びるタイプなんで・・・」
と笑顔で言われました。

その女性は、ほぼ1年間の育児休業のあと、パートタイムで働き始め、
最近はフルタイムに近い働き方をしています。
育児、家事、仕事をこなしている姿に、「がんばっているねえ」と声をかけたところ、
このような返事があったのでした。

「褒めて伸ばす」。

ここ数年、注目されている概念ですね。

Netによると「褒めて伸ばす」とは、
「主に子供を育てる際に、悪い振る舞いを叱ることより良い振る舞いを褒める方を重視すること。
叱られて物事に消極的な子供に育つよりも、褒められて積極的な子供に育つことを
期待してなどの行為である」

子育てにおいて「褒めて伸ばす」が効果的だという概念が主流になってきたようです。
・・・そのため、社会人になってからの弊害も指摘されていますが。

それはともかく、子供ばかりでなく、働く私たちも「褒められて伸びる」タイプの人、
多いのではないでしょうか。

私自身も、いまでも、褒められたら嬉しいです。

講師での私は、「講義が役に立った」、「わかりやすかった」、
「目からうろこだった」なんて言われると、心から「やったーー!」と嬉しいものです。

誰しも褒められたら嬉しいし、モチベーションも上がるというものです。
おっと、一部で、褒められても嬉しくないという人もいますが。
でも、嫌な気分にはならないはず。

褒め方もイロイロですが、細かなことは別の機会に。

ということで、あなたは最近、部下を褒めていますか? 
しっかり観察して認めていますか? 
部下ばかりでなく、同僚、取引先、上司、そして配偶者や子供たちのこと、褒めていますか?

相手を褒めること、認めることは、社会生活の中で必須であると
あらためて気づく今日この頃です。


褒めるには、相手に関心をもって見守る必要もありますから。

posted by suzumura at 21:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり

2025年04月25日

心理的安全性E 高める方法


心理的安全性を高める方法

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これまで職場における「心理的安全性」について、しつこく考えてきました。
やっと、今日が最後です。(のつもり)
まとめとして、心理的安全性を高める方法を考えてみましょう。


■ チームリーダーやマネージャーが取り組むこと

心理的安全性を高めるため、チームリーダーやマネージャーは以下の点に取り組むと良いでしょう。

@ リーダー自身が自己受容を行う
 心理的安全性を高めるには相手を認めることが重要ですが、
 そのためには、まずはリーダー自身が自分を認めることから始めます。
 自分の強みだけでなく、弱点や苦手な部分も受け入れて自己受容を行います。
 そうすることで、自分に対して過度な期待やプレッシャーをかけることがなくなるため、
 必要以上に自分を大きく見せる必要もありません。
 結果として、相手をありのまま受け入れることもできるようになれば、
 心理的安全性の高いチームの構築に近づくでしょう。

A 質問・相談しやすい環境を作る
 チームリーダーが質問や相談しやすい雰囲気を出すと、
 メンバーは気軽に話しかけやすくなります。
 「いつでも相談にのるよ」と言うだけでなく、
 積極的に話しかけてコミュニケーションを図り、雑談の時間を取ることが重要です。
 「仕事で分からないことがあっても相談できる相手がいる」という安心感は
 心理的安全性につながります。

B 否定ではなく問題解決を目指す
 時にチームリーダーは、チーム内の成績を見直して、
 問題の解決策を模索する必要があります。
 しかし、「誰のせいか」「なぜ目標を達成できなかったのか」など、
 犯人探しや否定的な視点で取り組むとメンバーは委縮して発言ができなくなります。
 それよりも、必要な助言は与えるものの、
 「次、どうすれば結果は良くなるのか」など、
 問題解決の視点で全員で考えるようにすることで、心理的安全性を高めることができます。
 また、会議においても全員で原因や対策を考えるといった観点で進行するといいでしょう。

C 1on1ミーティングを行う
 昨今注目されているのが「1on1ミーティング」です。
「1on1ミーティング」とは、上司と部下が1対1で行う対話(面談)のこと。
 仕事の相談にのってあげるのも効果的ですが、
 個人的な趣味や特技、プライベートなことを話し合うことで
 お互いの信頼関係を深められます。
 チームリーダーが全メンバーと良い関係性を築くと、
 部下は上司に相談しやすくなり、会議でも臆することなく発言できるようになるでしょう。

D 発言の機会を均等に与える
 チームによってはメンバーの年齢や在籍年数が違うため、
 特定の人しか会議で発言しない状況もあり得ます。
 その場合、発言の機会を均等にするため、
 司会者が一人ひとりに話しかけて、発言を促すと良いでしょう。
 会議の雰囲気が堅苦しいのであれば、開始前に簡単な雑談(アイスブレイク)
 をするのも有効です。
 均等に発言の機会が与えられることで、
 「皆の意見が尊重されている」「発言するのは重要なこと」という共通認識を培えます。


■ まとめ

これまで6回にわたって、組織における心理的安全性について考えてきました。

要約すると、チームの上下関係がなく、
誰もが気づいたことを発言できる雰囲気があれば、
学びの機会が増え、組織の業績も上がりやすくなります。

仮に上下関係があったとしても、自由に発言ができることが大切です。

とはいえ、仲良しクラブ的な組織とは異なります。
心理的安全性の目的は、
メンバー全員が和気あいあいとなれ合いで仕事をすることではなく、
組織目標を達成し、かつ組織もメンバーも向上、成長し続けることです。

できることからはじめてみませんか。



posted by suzumura at 10:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり

2025年04月24日

心理的安全性 D「阻害要因」


心理的安全性 D 「阻害要因」


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これまで、イロイロとしつこく、「心理的安全性」について考えてきました。
もうしばらく、がまんしてくださいね。

今日は「阻害要因」です。


■ 心理的安全性を損ねる4つの阻害要因とは?


心理的安全性を高める取り組みをはじめても、
さまざまな阻害要因が立ちはだかることがあります。
そのため、具体的な取り組みを始める前にこれらの阻害要因を理解しておくことで、
阻害要因に対して適切に対処でき、健全な組織づくりにつながるでしょう。

(心理的安全性が低い職場で生まれる4つの不安)

@「無知だ」と思われることへの不安
「こんなことを聞くと、無知だと思われないだろうか」という不安があると、質問することをためらってしまいます。そのため業務を明確に理解しないまま進行してしまうと、結果としてミスが増えることにつながります。上司やメンバーに相談できなくなり、業務への意欲やチーム内のコミュニケーションも低下します。
A「無能だ」と思われることへの不安
失敗したときに「こんな仕事もできないのか」と思われるのではないか、という不安があると、ミスを隠したり、他者に責任転嫁したりするようになります。ミスを恐れるあまり、新しい事に挑戦しにくくなり、イノベーション創出の障壁になります。
B「邪魔だ」と思われることへの不安
「議論の邪魔になるかもしれない」という不安は、積極的な発言を困難にします。自由な意見交換の場が失われ、アイデアや提案が出せなくなります。その結果お互いの考えが理解できず、新たな発想の創出も期待できないチームになります。
C「ネガティブだ」と思われることへの不安
ネガティブだと思われることへの不安とは、反対意見を言うと「あの人はいつも人の意見を否定する」「ケチをつけている」と思われるのではないかと考えることです。他人と異なる意見を持っている場合、発言できなくなり、アイデアをブラッシュアップする機会が失われます。

@無知だと思われる不安
「無知だと思われたくない」という不安は、多くの人が抱える心理的障壁です。
この不安が強いと、質問や意見を出す際に「知らないと思われたくない」という気持ちから
自分の知識や理解に疑問を持つことをためらい、新たな情報を共有しにくくなります。

たとえば、新入社員が「初歩的なことを聞いて馬鹿にされるのではないか」と恐れて
質問を控えてしまうケースがこれに当たります。
もちろん、新入社員に限らずベテラン社員であっても同様で、
たとえば新しいプロジェクトで分からない点がある時に
「こんなことも分からないのかと思われたくない」などという理由で
質問を避けてしまうケースが挙げられるでしょう。

このように、無知だと思われる不安が強いと、分からないことがあっても質問できず、
結果として学習の機会を逃してしまいます。
また、結果としてプロジェクトの進行を妨げることもあるでしょう。

そしてこの不安を解消するために、
「質問は学ぶ意欲の表れである」という価値観を組織全体に浸透させることが大切です。
まずはリーダーが積極的に「質問は大歓迎」という姿勢を示すことで、
この不安を和らげることができるでしょう。

A無能だと思われる不安
「無能だと思われたくない」という不安は、新しいことへの挑戦を躊躇させる要因となります。
この不安が強いと、失敗を恐れるあまり、安全な選択をとる傾向が強くなるでしょう。

たとえば、社員が「新しいプロジェクトで失敗したら評価が下がるのでは」と考え、
挑戦を避けてしまうケースがこれに当たります。
ほかにも、重要な役回りを打診されたときに
「上手くできなかったらがっかりされるのでは」と考え、
打診を断るケースなども考えられるでしょう。

このように、無能だと思われる不安が強いと、失敗することへの恐怖から挑戦の機会を逃し、
結果として組織の成長機会を失うことにつながってしまうのです。

そしてこの不安を解消するために、
まずは「失敗は成長の糧である」「失敗は悪いことではない」という考え方を
組織文化として定着させることが重要です。

B邪魔をする人だと思われる不安
「邪魔をする人だと思われたくない」という不安は、
チーム内でのコミュニケーションを抑制する要因となります。
この不安が強いと、質問や意見を控えてしまい、
重要な情報共有や議論の機会を逃す可能性が高くなります。

たとえば、会議中に疑問点があっても「質問すると時間を無駄にしてしまうのでは」と考え、
発言を控えてしまうケースがこれに当たります。

また、上司や同僚が忙しそうにしているときに「迷惑になるのでは」と思い、
協力を求められなかったり、重要な報告や相談を後回しにしてしまったりすることもあるでしょう。

このように、邪魔をする人だと思われる不安が強いと、
必要なコミュニケーションが阻害され、
チームの生産性や問題解決能力の低下を招いてしまうのです。

この不安を解消するためには、リーダーやメンバーが助け合いを促す環境を作ることが重要です。
たとえ小さなことでも「いつでもサポートし合える」文化を醸成することで、
心理的安全性を高めることができるでしょう。

ほかにも、定期的な1on1ミーティングを設けるなど、
コミュニケーションの機会を意図的に作るような方法も効果的です。

Cネガティブだと思われる不安
「ネガティブだと思われたくない」という不安は、
問題点や懸念事項の指摘を躊躇させる要因となります。
この不安が強いと、重要な課題を見過ごしたり、
過度に楽観的な判断をしたりする傾向が強くなってしまうでしょう。

たとえば、プロジェクトの進行に問題を感じていても
「指摘するとネガティブな人間だと思われるのでは」と考え、
黙っていてしまうケースがこれに当たります。

また、上司の提案に対して懸念がある場合でも
「反対意見を言うと協調性がないと思われるのでは」と考え、
同意してしまうこともあるでしょう。

このように、ネガティブだと思われる不安が強いと、
重要な問題点が見過ごされ、
組織が適切なリスク管理や意思決定を行えなくなる可能性があります。

そしてこの不安を解消するためには、
「建設的な批判は組織の成長に不可欠である」という認識を共有し、
問題提起を積極的に評価する文化をつくることが重要です。

また、意図的に反対意見を出しやすい環境を作ることも効果的でしょう。


■おわりに

どこの職場でも、またどんなビジネスパーソンでも、このような不安を持つことはあるでしょう。

たとえ不安を感じたとしても、
それを乗り越え、勇気をもって発言できるような安全性のある職場にできるといいですね。



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2025年04月21日

心理的安全性C 「構成する4因子」


心理的安全性 C

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このところ、職場の「心理的安全性」について、連続して(しつこく)UPしています。
今日は、心理的安全性を構成する因子です。


■ 心理的安全性を構成する4つの因子

@話しやすさ因子:自由に意見を言い合える雰囲気
A助け合い因子:互いにサポートし合える関係性
B挑戦因子:新しいことに積極的にチャレンジできる風土
C新奇歓迎因子:個々の違いや多様性を尊重する柔軟性


■ 心理的安全性を構成する4つの因子(詳細)

それでは、それぞれの因子について、詳しくみていきましょう。

@話しやすさ因子:自由に意見を言い合える雰囲気
話しやすさ因子とは、チームメンバーが自由に意見を言い合える環境を指します。
そして、この環境が整えられている組織では以下のような特徴が見られます。
自分の組織において話しやすい環境ができているかどうかを判断する際の、
参考にしてみるとよいでしょう。

話しやすい環境ができている組織の特徴
•上司や同僚に気軽に質問や相談ができる
•会議で自分の意見を遠慮なく発言できる
•失敗やミスを隠さず報告できる

たとえば、新入社員が「この業務の進め方に疑問があります」と率直に意見を言えたり、
ベテラン社員が「新しい業務のやり方がよく分からないので教えてくれませんか」
と素直に質問できたりする雰囲気があるのは、
話しやすい環境ができていると言えます。

そして、このように誰もが意見を出しやすい環境が整っている職場では、
チームの創造性や問題解決能力も自然と高まっていくでしょう。

A助け合い因子:互いにサポートし合える関係性
助け合い因子は、チームメンバー同士が積極的に協力し、支え合える環境を表します。
そして、この環境が整えられている組織では以下のような特徴が見られます。

助け合える環境ができている組織の特徴
•困っている同僚に自発的に声をかける
•業務量が多い部署に他部署から応援が入る
•新人の育成に全員で関わる

たとえば、締め切りに追われている同僚のために、
自分の仕事を一時中断してでもサポートをしたり、
あるいは、ITにくわしくない先輩のために、若手社員が新しいソフトの使い方を丁寧に教えたりなど。
こうした光景が日常的に見られる職場は、助け合える環境が整っていると言えます。

そして、このようにメンバー同士が互いにサポートし合える関係性ができている職場では、
チーム全体の力が引き出しやすくなり、組織としての成果を最大化することができるでしょう。

B挑戦因子:新しいことに積極的にチャレンジできる風土
挑戦因子は、メンバーが新しいアイデアや方法を試しやすい環境を指します。
そして、この環境が整えられている組織では、以下のような特徴が見られます。

挑戦しやすい環境ができている組織の特徴
•失敗を恐れずに新しいアイデアを提案できる
•実験的なプロジェクトや取り組みが歓迎される
•チャレンジをして失敗しても、責められない

たとえば、「前例がないから」という理由だけで新しい提案を却下するのではなく、
「面白い視点だね。実現可能性を探ってみよう」と前向きに検討する、
あるいは、失敗しても「次は成功できるよ」と励まし合える、
そんな雰囲気がある職場は、挑戦しやすい環境が整っていると言えます。

そして、このように失敗を恐れずに新たな挑戦がしやすい職場では、
イノベーションや学習が促進され、組織全体の競争力が自然と強化されていくことでしょう。

C新奇歓迎因子:個々の違いや多様性を尊重する柔軟性
新奇歓迎因子は、個々の違いや多様性を尊重し、
新しいアイデアや変化を積極的に受け入れる組織の柔軟性のことを指します。
そして、この環境が整えられている組織では、以下のような特徴が見られます。

個々の違いや多様性を尊重できている組織の特徴
•異なる視点や意見が歓迎される
•従来の方法にとらわれない柔軟な発想が評価される
•新しい取り組みに対する前向きな姿勢をもっている

たとえば、「それは我が社のやり方とは違う」と即座に却下するのではなく、
「面白い視点だね。他業界の成功事例も参考にしてみよう」と柔軟に検討する、
あるいは、異なる文化背景を持つメンバーの意見を「新鮮な発想だ」と歓迎する、
そんな雰囲気がある職場は、新奇性を歓迎する環境が整っていると言えます。

そして、このように多様性を尊重し、新しい発想を積極的に取り入れる
柔軟な組織文化がある職場では、創造性が刺激され、
市場の変化に迅速に対応できる適応力が培われていくでしょう。


■ おわりに

心理的安全性に土台になる要素、少しは理解できたでしょうか。
いずれも、職場に必要なことばかりですね。
でも、「言うは易し行うは難し」。

まずは、できることからはじめてみませんか。



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2025年04月16日

心理的安全性B 心理的安全性がもたらす効果


心理的安全性B 心理的安全性がもたらす効果


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これまで2回にわたって「心理的安全性」について述べてきました。
今日は「心理的安全性」がもたらす効果について考えてみましょう。

■ 心理的安全性がもたらす職場での効果

@コミュニケーションが活発になる
 心理的安全性が高いと、メンバーいとって不安を感じて発言を控えることがなくなるため、
 個人間のコミュニケーションが活発になります。
 コミュニケーションが円滑になると、メンバー同士での情報交換がスムーズになります。
Aパフォーマンスが向上し、業績や成果につながる
 心理的安全性が高いと、安心して仕事に集中できる環境になります。
 その結果、個人レベルでの仕事のやりがいや責任感が向上します。
 個々の集中力とパフォーマンスが向上することで、
 結果として、チームレベルまたは組織全体の生産性が向上するのです。
 さらに、生産性の高いチームが作られることで、経営目標の達成などが可能になります。
 積極的に議論し、納得した上で目標に向かうので、目標達成のスピードも速くなるでしょう。
B企業イノベーションが生まれやすくなる
 心理的安全性が高いチームでは、多様な価値観や能力、考え方、文化などが認められ、
 多種多様な人材が個性を発揮できます。
 ダイバーシティ経営が重要視されている昨今において、
 心理的安全性を高めることができれば、多様な角度からの意見や助言が活発化し、
 イノベーションの創出も期待できるでしょう。
C問題の早期発見が可能になる
 「失敗してもメンバーから見下されたり、非難されたりしない」という安心感から、
 自分が抱える問題やミスを認め、報告しやすくなります。
 経営陣やチームリーダーは、問題が大きくなる前に状況を把握でき、
 トラブルリスクを最小限に抑えられます。
 また、コミュニケーションが活発に行われるので、
 問題点を指摘しやすく、トラブルを予防しやすくなります。
 ふとした会話や雑談から問題の解決策が見つかり、
 行き詰っていたプロジェクトがスムーズに進行することもあります。
D離職率が低くなる
 心理的安全性が担保されると、「このチームで働きたい」
 「この会社で自分のスキルを活かしたい」という気持ちが強まります。
 その結果、メンバーのエンゲージメント(仕事に対してのポジティブで充実した心理状態)
 を高めることででき、優秀な人材の流出を防ぐことができます。
 労働力不足が深刻な問題となっている日本において、
 心理的安全性を高めることは、離職率の低下につながり、
 優秀な人材の流出を防ぐ効果も期待できるでしょう。


■ おわりに 

こうしてみてみると、
改めて、心理的安全性の効果は、組織にとって不可欠な要素、
ということがわかりますね。



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2025年04月15日

心理的安全性A


心理的安全性A 「心理的安全性」と「仲良しクラブ」


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先日から、今必要とされている職場の「心理的安全性」について概要を説明しています。
更に、確認していきましょう。

心理的安全性を「仲良しクラブ」や「居心地が良い組織」などと混同してしまうことがあるでしょう。
しかし、本来の意味とは異なります。
今日は、この差について考えていきます。


■「心理的安全性の高い職場」と「ぬるま湯組織」の特徴

<心理的安全性が高い職場の特徴>
・意見の対立を恐れず発言できる
・お互いの間違いを指摘し、理解しあうことができる
・メンバー全員の目標への達成意識や学習意欲が高い
・チーム内の人間関係が構築されている

<ぬるま湯組織の特徴>
・職場での緊張感がない
・お互いの違いを黙認する 
・業務への意識や目標達成意欲、成長意欲が低い
・チーム内の人間関係が希薄


■「心理的安全性」と「ぬるま湯組織」の違い

ぬるま湯組織では、居心地の良さを維持するため、
または他者との対立を避けるために、
自分の意見を主張しなかったり、他者の間違いを指摘しなかったりする状態が生じます。

また、「空気を読む」という文化をもつ日本人は、
間違っていると思いながらも、衝突を避けるために自分の主張を控える傾向があり、
それにより生産性の低下やミスの発覚が遅れるなどの問題につながることも考えられます。

一方、心理的安全性が高い組織では、
時には意見の対立が見られますが、
生産性を向上させるための活発なコミュニケーションとして認識されています。

心理的安全性は、仲良しクラブではなく、
目的を達成するために忌憚なく意見交換ができ、目的意識の高いチームなのです。


■ まとめ

「心理的安全性」と「ぬるま湯組織」の違いを考えてきました。
「心理的安全性」のポイントが、より理解できたのではないでしょうか。

「心理的安全性」について、理解が浸透しているとともに、
新入社員の中には、今のトレンドである「心理的安全性」のある職場か否かを探る傾向も
出てきているようです。

これまで自分の働いてきた環境への認識と異なる、と感じる人もいるでしょう。
それでも、少しでも「心理的安全性」について理解を深め、
今、できることに取り組んでみませんか。

今後、さらに深堀をしていきます。



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2025年04月11日

心理的安全性@


心理的安全性@


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最近注目されているのが職場の「心理的安全性」。

「心理的安全性」とは、かいつまんでいうと、
「職場で誰もが何でも忌憚なく発言できる状態」のことです。

組織の生産性と創造性を高める重要な要素としても、注目を集めています。

忖度して発言できないとか、上司に進言できないといった状況の組織もあり、
その弊害が社会問題にもなっている昨今、「心理的安全性」を理解し、
正しく職場に浸透させていきませんか。


■ 心理的安全性とは

「心理的安全性(psychological safety)」とは、
組織のなかで自分の考えや気持ちを、誰に対しても安心して発言できる状態のことです。

ビジネスシーンにおいては、上司や同僚に異なる意見を言ったとしても、
人間関係が破綻したり、相手から拒絶されたりしないと感じる状態を指します。

心理的安全性の概念は、
ハーバード大学ビジネススクールの組織行動学の専門家「エイミーC.エドモンドソン氏」が
1999年に提唱した心理学用語で
「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」のこと。

リスクある発言や行動をとったとしても、
チーム内において安全であるという気持ちがメンバー内で共有された状態であると定義しました。

つまり、心理的安全性が高いと、意見の対立があってもチーム内で安心して仕事に専念できるのです。

なお、よく似ている言葉としては「心理的資本」が挙げられますが、
心理的資本は「自分ならきっとできるはずだ」という、
目標に向かって動くために欠かせないエネルギーのことです。
心理的安全性とは異なる概念なので、混同しないように気をつけましょう。

グーグルでは、
「心理的安全性の高いチームのメンバーは、離職率が低く、
他のチームメンバーが発案した多様なアイディアをうまく利用でき、
収益性が高く、マネジャーから評価される機会が2倍多い」という研究結果を発表しました。


■ あなたのチームは大丈夫?
心理的安全性を測る7つの質問

心理的安全性の詳細に入る前に、まずは以下の質問に答えてみましょう。

心理的安全性はGoogleが提唱している7つの質問を参考にして測ることができます。
もし、心理的安全性が低いという結果になった場合は、
次回以降、説明する「心理的安全性を高める方法」を実践してみると良いでしょう。

★注意1:次の7つの質問に5段階で回答してもらう。
各項目について該当する場合は「5」、該当しない場合は「1」として、
5段階でチェックする。(ここでは簡易的に、5〜1までの番号を記入してください)
また、マネジャーのみならず、メンバー全員に答えてもらうと現状が把握できます。

★注意2:1〜3の質問に関しては数値が低い方が、
 4〜7の質問に関しては数値が高い方良いと判断する。

1.チームの中でミスをすると、いつも非難される(  )
2.チームのメンバーは「自分と違う」ことを理由に他者を拒絶する(  )
3.チーム内の他のメンバーに助けを求めにくい(  )
4.チームのメンバー同士で、課題や難しい問題を指摘し合える(  )
5.チームに対して、リスクのある行動をしても安全と感じる(  )
6.チーム内の誰も、自分の仕事を意図的におとしめることはしない(  )
7.チームで仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる(  )


■まとめ

心理的安全性を高めるとチーム内の調和や一体感、
さらには生産性の向上などが可能になります。

変化の激しい社会経済環境で企業が成長し続けるには、
チームメンバー一人ひとりが責任感を持って仕事に向き合い、
個々の才能や能力を発揮できる環境が重要です。

心理的安全性を高めるために出来ることを、企業または個人レベルで実践し、
効果的なチーム作りを行いましょう。



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2025年04月01日

知らないところでハラスメントが


知らないところでハラスメントがあるかも


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昨日も夕方から、今朝、お昼、夕方、夜と、あるニュースが報道されています。
日本中、誰もが知るメディア不祥事。

私も、昨日の夕方から、生中継を観たり。
でも、途中でやめて他の番組を観たり。
BSのプライムニュースにチャンネルを合わせたり。

すると、昨夜のプライムニュースは、
男性キャスターはおらず、女性二人のMCで進行していました。
なんでかな? 体調 悪いのかな?
と、思っていたら・・・。

今朝のニュースで、調査の結果、その男性MCのハラスメントも認定されたというのです。
おお、なんと!!

頭の回転が良く、専門家の先生方の話をうまく取り廻して、分かりやすくしたりと、
私としては、優秀で、分かりやすいキャスターだと思っていました。
知り合いにも、推奨していました。

それが・・・。
パワハラ、セクハラの加害者だったとは。
ああ、わからないものですねえ。

今回のフジTVの件も含めてつくづく思うのです。
知らないのは、私ばかり。
いや、知らないのは、人事ばかり。
知らないのは、トップばかり。
知らないだけで、本当は現場で起こっているかもしれません。
セクハラ、パワハラ、そしてカスハラ、フキハラも。

しっかり調査したり、しっかり教育する必要がありそうですね。

それにしても、彼は今後どうなるでしょう。

なんで、今時、パワハラやセクハラをしてしまうのでしょ?
当然、自分自身も十分に注意をする必要がありますね。



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2025年03月25日

強い職場ですか?


あなたの職場、強いといえますか?

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3月も後半。
4月に入ると、組織変更や人事異動がある職場も多いでしょう。
新人も入ってくる職場もあるかもしれません。

そこで、
今の職場について「強い」かどうか、簡単なセルフチェックをご紹介します。

参考文献は、
「リーダーのためのファシリテーションスキル」谷益美著
2014年 すばる社

ちょいと今風にアレンジしています。


■「強い職場を作る12の質問リスト」です。

このリストのそもそもの出所は
有名なマーカス・バッキンガム氏共著「まず、ルールを破れ 優れたマネジャーはここが違う」
(日本経済新聞社)だそうです。

その本の中で紹介されているのが、
「米国最大手の調査会社ギャラップ社が25年をかけて編み出した、
強い職場を作るためのリスト」。

ご興味がある方は、お手に取ってみてはいかが?

では、質問です。
何度もいいますが、経営環境、職場環境が刻々と変わってきており、
できるだけ今風にアップデートしています。


「次の12の質問について、みなさんのチームメンバー(部下)は、
YESとNOのどちらの答えを返すと思いますか?」


Q1 仕事上や職場内で自分が何をすべきかなど、
   上司やチームから要求されていること、期待されていることがかわっている
Q2 自分の仕事を適切に遂行するために必要な材料や道具がそろっている
   (例えば、職場のPCはもとより、在宅勤務時のPCやネット環境など)
Q3 毎日、精一杯仕事に取り組めるような機会に恵まれている
Q4 最近一週間で、仕事の過程や結果を認められることや、成果をほめられたりしたことがある
Q5 上司や仕事仲間は、自分を一人の人間として認め、尊重して接してくれている
Q6 仕事上(職場内外)で自分の成長を後押ししてくれている人が一人以上いる
Q7 仕事上で、自分の意見が尊重されている
Q8 会社や職場のビジョンやミッション、価値、目的を踏まえ自分の仕事は重要だと感じられる
Q9 仕事仲間は責任を持って精一杯クオリティの高い仕事をしている
Q10 仕事仲間の中には最高の友達がいる
Q11 最近半年で、自分の進歩や成長について誰かと話し合ったことがある
Q12 仕事の上で学習したり、自分を成長させる機会を与えられたことが多々ある


■ 解説

もう、おわかりのように、これらのリストを総合すると、
「強い職場」とは
自分の部下たちが、次のように思っているかどうか、ということです。

部下たちは・・・
自分の役割や上司から要求されていることを明確に理解していて、
職場目標を達成するための材料や機材などが整っていて、
日々ワクワクするような職場であって、
上司や仲間から認められたりほめられたりされていて、
自分の成長が実感でき、また周りにそれを後押しする人がいて
自分は組織にとって重要な存在であることが理解できていて、
同僚たちも高い意識で仕事に取り組んでいて、
キャリアや成長について話し合える場がある・・
と思っている、かどうか?

ちなみに、本書には次のような解説があります。

「このリストの特徴は、最初のほうの質問ほど重要度が高い」。
「もしQ1にYESと答えられないメンバーがいたとしたら、
その人は会社で一体何をしているのか、ということになる」

確かに・・・

そして
「このリストのYESの数とビジネスの成果は比例する
という結果も出ている。
最初の質問から一つずつ『YES』とメンバー全員が答えられる状況を
整えていくことでチーム力向上が期待できる」
とのことです。


■ おわりに

どれもこれも、チームワークには必要なコトばかりです。

さあ、
部下たちはどう感じているでしょう?

実際に、部下たちにチェックしてもらってもいいでしょう。
(無記名で)

大体あてはまるなら、
あなたのチームは強くて魅力的なチーム
でしょうね。

もし、
できていないなぁと思うコトがあるとするなら、
ラッキーです!
今日から
早速、手を打っていきましょう!

経営環境が激変するなか、
自分も、部下も、職場全体も、
イキイキと活気あふれて、かつ成果の出せる職場になると
いいですね!



posted by suzumura at 16:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり

2025年03月21日

組織の成功循環モデルB 取り組み方


組織の成功循環モデルB 取り組み方


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先日より
ダニエル・キム先生の有名な「組織の成功循環モデル」について解説してきました。
端的にいうと、
組織には「関係の質」、「思考の質」、「行動の質」、「結果の質」という4つの質が存在し、
それぞれ関係しあっているという概念です。
「バッドサイクル」と「グッドサイクル」あり、
「結果の質」だけを追い求めていると「バッドサイクル」に陥り、
結果的には「結果の質」も、ほかの4つの質も低下してしまうとしています。

組織を成功に導くには、遠回りと思えても、
「関係の質」に着目することが、効果的と考え方です。

それでは、具体的な進め方をみていきましょう。


■ グッドサイクル実現までのステップ


目先の結果ではなく、グッドサイクルの起点である関係の質、
さらに思考の質と行動の質を向上させることが重要です。

1.関係の質向上方法
「関係の質」の向上なしには、グッドサイクルの循環が始まらないどころか、
メンバーが仕事に対して投げやりになり、
思考することを放棄してしまい、「思考の質」が低下します。

さらに、自分から組織に対して考えなくなることにより
組織に対する自主性や主体性が低下し、「行動の質」も低下します。

結果、行動から生まれる「結果の質」も低下してしまう恐れがあります。

そこでグッドサイクルに欠かせない「関係の質」を向上させる
コミュニケーション方法についてご紹介します。
@心理的安全性
 まず、職場や組織にかかわらず、人間関係を構築するには
 十分なコミュニケーションが必要です。
 メンバーがチーム内で発言しても周囲から拒否されたり罰せられることがなく、
 自然な自分をさらけ出せる場であると確信することで、
 思いついたアイデアや考えを率直に発言できる環境つくりが重要です。
 この環境状態を「心理的安全性」と言います。

 チーム内での心理的安全性を高める気軽な方法として、
 まずは挨拶を積極的にしたり、気軽に世間話をしてみたりと、
 気軽なコミュニケーションを増やし、
 お互いのかかわりを自然に増やすことから始めてみるといいでしょう。

 チームの文化として気軽にコミュニケーションができるようになったら、
 関わりがある人に感謝の気持ちを伝えてみたり、
 相手の仕事の状況について聞いてみたりすることで、
 チーム内のつながりを強くしていきましょう。

このように繰り返しチームの心理的安全性を高めることで、
チームとしても個人としても課題解決のスピードが上がったり、
モチベーションが上がることによって「関係の質」を上げることができます。

A相互理解
 チーム内の心理的安全性を高めるためにも、
 チーム内でメンバー同士がどのような考え方をしているのか、
 どのような状況にいるのかと言った理解を深めることが大切です。

 仕事の役割や立場を超えて、
 一人ひとりの人間として相互理解を深めることによって信頼を構築することができ、
 チームとしての結束力も強くなります。

2.思考の質向上方法
@目標共有
 「関係の質」を向上させるには、ただ良好な関係構築や相互理解だけでは不十分です。
 チームにおける「理想の関係」を構築するには、
 チームに求められていることを共有することが必要不可欠です。

 メンバー一人一人が組織やチームが目指す目標やビジョンを理解・共有し、
 その組織の最終ゴールに向かって貢献しようと思考し行動する事が求められています。

 そのためには、メンバー全員が納得して追求できる目標の設定・共有が欠かせません。
 チームで共通の目標を理解し共有することで、そこから新たな気づきが生まれたり、
 メンバー一人ひとりの主体性が向上したりします。

 目標共有で生まれた新たな気づきや課題を共有する仕組みを設定するのも良いでしょう。

 具体的には、1on1や定期的なミーティングを意識的に設けることで、
 目標達成に向けた行動へのモチベーションが高まります。

5.行動の質向上方法
@主体性
 最終的に結果につなげるためには、共有した目標や価値観に向けて全員が動く意識、
 つまり主体性が必要です。

 特に VUCAの時代を生きるうえで、チームないしは会社にとって必要なスキルなどを理解し、
 自らで取捨選択をし、取得していくことが大切になってきています。

気を付けるべきポイントとして、主体性が発揮される条件として以下の4つがあります。
・目標共有:チームメンバー全員がチームの目的や目標を理解できていること。
・役割分担:その上で自分が遂行すべき業務や役割を理解できていること。
・相互理解:チームを構成するメンバー同士それぞれの考え方や特性を理解し合えていること。
・心理的安全性:失敗やミスに対してチームが責めるのではなく受け入れていると感じていること。

A役割分担
 チームメンバー一人ひとりの主体性を高めるために必要な役割分担は、
 他の項目である、目標共有・相互理解・心理的安全性が前提に行われる必要があります。

それぞれが役割分担に必要な理由は、以下にあります。
・目標共有:業務や役割はチームで共有している目標を達成するために決めるため。
・相互理解:メンバーそれぞれの強みや弱みを活かせる、または相互補完できるように
      分担するため。
・心理的安全性:安心してコミュニケーションが取れる環境でこそ一人一人の能力が発揮されるため。

適切な役割・業務分担が行われていない場合、次のような弊害が現れる場合があります。
・優秀な人間の業務量過多
・フリーライダーが現れる
・定時で帰れる人・残業する人に分かれる
・責任の所在が分かりづらい
・ストレスで離職率が増える

自職場は、こうした状況に陥っていないでしょうか?
マネジメント自身のみならず、メンバー全員の意見を聴いてみるのもいいですね。


■ まとめ

これまで、ダニエル・キム教授が提唱した
「組織の成功循環モデル」の考え方について考えてきました。

結果だけを求めて行動してしまうと、
人間関係が悪化し、業績が落ちてしまうというケースが多いものです。

遠回りしているように感じるかもしれませんが、
心理的安全性の高い環境づくりや目標共有、
メンバーの主体性や相互理解に基づいた役割分担を心掛けることで、
自ずと「結果の質」の向上も可能です。

「関係の質」、「思考の質」、「行動の質」のそれぞれを向上させ、
成長し続けられる組織構築を目指しましょう。


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2025年03月17日

組織の成功循環モデルA「バッドサイクルとグッドサイクル」


組織の成功循環モデルA
「バットサイクルとグッドサイクル」


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先週、ダニエル・キム先生の有名な「組織の成功循環モデル」について、
概要を説明しました。
職場の現状をちょこっと見直す契機になれば幸いです。

今日は、
キム先生が提唱する「バッドサイクル」と「グッドサイクル」について考えてみましょう。


■ バッドサイクル

バッドサイクルは「結果の質」を最優先にする考え方です。
目先の数字や業績を何とか向上させようとすることが第一義で、
それのみを目標にして突き進み進みます。

成果が上がっている好調時はいいのでが、成果が上がり続ける補償はありません。
やがて成果が上がらず「結果の質」が低下するようになると、
「関係の質」も低下してきます。

つまり、組織に対立が生じたり、
押し付けやパワハラめいた指示や命令が横行するようになります。

こうした状況になるとメンバーの「思考の質」が低下してきます。
つまり、メンバーたちは考えることをやめ、受け身になりがちです。

やがて、「仕事がつまらない」と強く感じるようになるでしょう。

その結果「行動の質」も低下します。
つまり、メンバーたちは受け身的な考え方になるため、
当然、自発的・積極的に行動しなくなるという訳です。

すると、当然「結果の質」も低下するようになるという、
という悪循環に陥ります。

停滞していたり、なかなか成果の上がらない組織では、
このようなバッドサイクルに陥っている場合がよくあるといわれています。
・・・あなたの職場はいかがですか?

組織における「関係の質」の重要性を理解せずに、
「結果の質」だけを求めていると、いくら努力しても組織としての成果が上がらなくなる、
ということです。


■ グッドサイクル

グッドサイクルは、組織内の「関係の質」を高めることを第一義とする考え方、取り組み方です。

「関係の質」を高めるとは、相互理解を深め、お互いを尊重し、一緒に考えること。

この点を重要視し始めると、やがてメンバーは自分で気づき、面白いと感じるようになります。

すると、「思考の質」も向上していきます。
つまり、仕事を面白いと感じることができるので、
自分で考え、自発的に行動するようになります。

つまり「行動の質」が向上するという訳です。
メンバーが自分で考えたり、自発的に行動するようになると、「結果の質」も向上します。
成果が得られるようになると更に、信頼関係が高まり、
「関係の質」もさらに向上するという好循環が生まれます。


■ まとめ

「関係の質」の大切さを理解せずに、「結果の質」だけを求めていると、
部下との信頼関係、メンバー同士の良い人間関係が築けず、
どんなに努力しても組織として結果を出せないという状況に陥ってしまうでしょう。

メンバーもやる気を失い、ギスギスした雰囲気になり、
場合によってはメンタル不調が発生する土壌になりかねません。

遠回りをしていると感じるかもしれませんが、
何よりもまずチーム内、そしてメンバーとの人間関係の質を高めることが、
成果を持続的に出していくための近道であるといえます。

メンバーに対して「とにかく、結果を出せ」と怒鳴り散らす前に、
マネジャーがとるべき大切な考え方、行動ではないでしょうか。


■ おわりに

改めて、自職場、自チームにおける、関係の質の向上を見直してみませんか?

マネジャー自ら、メンバー全員に声をかけたり、
短時間(1〜2分程度)のメンバー同士の雑談を奨励したり、
ミーティングで全員が発言しやすい雰囲気を造ったり、
お互いに尊重しあう風土、
あるいは、関係を深める、簡単なワークを実践してみてもいいでしょう。

まずは、元気な挨拶を全員が実践するこことを奨励してみましょう。

例えば、
朝なら「おはようございます」、
日中なら「お疲れ様です」、
出かける場合は「いってきます」、出かける人には「いってらっしゃい」
、戻ってきたら「ただいま、もどりました」、戻ってきた人に「おかえりなさい」「お疲れさまでした」、
何かしてもらったら「ありがとうございます」、
帰社時には、「失礼します」などなど・・・。

声掛けの言葉集をメンバー全員で出し合い、全員で決めてもいいですね。
「関係の質の向上」、やり方はいろいろあります。
詳細は後日。


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2025年03月12日

組織の成功循環モデル


組織の成功循環モデル


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ダニエル・キム先生の「組織の成功循環モデル」。
ここでも何度も紹介しています。

リーダー研修や書籍などで目にされた方も多いでしょう。
私も管理・監督者研修などで、リーダーとしてチームを成功に導くための考え方
として紹介しています。

「『関係の質』に着目することの大切さに気づいた」
との声も多く寄せられています。

ということで、「組織の成功循環モデル」について再確認したいと思います。


■ 組織の成功循環モデルとは

組織目標である成果や結果のみを追い求めている。
それが、競争の激しい経営環境でのマネジャーの認識ではないでしょうか。

しかし、それは結果的には逆効果といえるのです。

成果や結果を追い求めるのであれば、
最近注目されている「心理的安全性」に着目し、
まずは、チーム内の関係性を高め合うことが大切です。

その概念が、ダニエル・キム教授が提唱した「組織の成功循環モデル」です。
かいつまんで言うと
「心理的安全性を確保し従業員が不安なく業務に取り組める環境を用意することが
業績アップにつながる」
という考え方です。

キム教授は、
「組織には、見えない4つの力(4つの質)が存在しており、
この4つの質をいかに回すかによって『グッドサイクル(好循環)』にも
『バッドサイクル(悪循環)』にもなる」
と指摘しています。

つまり、グッドサイクルを推進することで、組織を成功に導くという概念です。
では、具体的にみていきましょう。


■ 4つの質

4つの質とは、「関係」、「思考」、「行動」、「結果」のこと。

1.関係の質
メンバー同士の人間関係のこと。
話しやすい、人間関係がうまくいっている、信頼関係がある、
オープンにコミュニケーションができる、意見が自由に言える、
垣根がない、など。

2.思考の質
メンバーの考え方や思いのこと。
メンバーが前向きである、積極的である、自律的に考える、理解が浸透している、
アイデアがどんどん出る、など。

3.行動の質
メンバーの仕事の進め方や行動のこと。
積極的に行動する、自主的に役割を担う、効果的な行動をとる、
工夫や改善を自発的に行う、新しい行動が生み出される、など。

4.結果の質
行動の結果のこと。
組織目標が達成される、高い成果や業績が生み出される、など。


■おわりに

この「4つの質」をどのように回すかによって
「バッドサイクル」にも「グッドサイクル」になるというものです。

ここで、気づいた人も多いのでは・・・
詳しくは後日に続きます。


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2025年03月11日

プラスリスト作成


プラスリストを作成してみましょう


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久しぶりに、部下のプラスリストを作成してみませんか?
年に1〜2回、このブログにアップしています。

その後、部下が目覚ましく成長したり、新しい部下が配属されたりと、
環境も変わってきていると思います。

ということで、上司として、日頃、部下のことを観察し、どう把握しているでしょうか?
確認してみましょう。


■ プラスリストとは

参考:本間正人著「コーチング入門」日本経済新聞社
コーチングといえば、傾聴、承認、質問の3つのスキルが基本。
その中の承認とは、相手の良い点を認め、伝えることです。
うまく承認するためには、日頃から部下やメンバーをよく観察して、
良い点を把握することが大切です。
プラスリストとは、部下やチームメンバー、関係者など、
一人ひとりの「長所」などの良い点を確認し、書き上げるワークです。


■ プラスリストの作り方

私のアレンジも加えます。

1.名前の記入
まずはシートを用意し、部下、あるいはチームメンバー10人の名前を
イニシャルで縦に書いていきます。

コンプライアンスが厳しくなる前の研修では、「フルネーム」で書いていただき、
フルネームが書けない、出てこない部下がいることに気づいてもらいました。

つまり、部下の全員を知っているようで知っていない、ということになりますね。

今では、個人情報保護のためにイニシャルにしています。

中には「部下は10名もいない」という発言もあります。
そんなときには関係する人々、また上司を記入してもいいでしょう。

2.良い点の記入
次に、その一人ひとりについて、「長所、特徴、持ち味、人柄」など良い点や、
「最近の進歩や成長」を思い起こし、名前の横に具体的に書いていきます。

書けない場合は、「強いて言えば」とか「あえて言えば」と
必死に考えてみてください。

■ まとめ

私の研修では、書き終えた後、お隣通しで、共有してもらっています。
口に出して他者に伝えることで、再確認となります。
また、相手から予想外のプラス言葉に接することで、改めて多様な観察力に
気づくことができます。

いかがでしたか?
スラスラと良い点が書ける部下と、
良い点がなかなか出てこない部下がいると思います。
逆に、欠点ばかりが浮かんでくる部下も・・・。

部下全員を観ているようで、実はそうではないことに気づくでしょう。
あるいは、欠点ばかりが目につく部下も。

先日のとあるメーカーさんの課長研修では、
なんと「スラスラ」と「びっしり」記入されている参加者がいました。
日頃、鋭くしっかり観察されているのですね。
その人曰く「部下は財産」。
すばらしい!!
口数が少ないように映りましたが頭が下がりました。


■ おわりに

部下やチームメンバーの良い点が確認できたら、そのことをその人に伝えてみませんか。
苦手だと思っていた部下にも良い点があるはず。
それを伝えることで、距離がぐっと縮まるでしょう。

ところで、あなたはあなたの上司から、なんて書かれると思いますか?
あなたは、あなたの部下から、なんて書かれると思いますか?
逆に、なんて書かれたいですか?
いろいろな気づきがあるでしょう。

posted by suzumura at 09:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり

2025年02月27日

部下のやる気を引き出すコツ


部下のやる気を引き出すコツ

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部下のやる気を引き出すにはどうしたらいいか?

これは、部下を持つ人の永遠のテーマといえるでしょう。

部下もいろいろ。
多様な価値観をもっていて、それぞれ心に響く言葉もいろいろです。

そんな中、一般的な「部下のやる気を引き出す」声掛けを紹介します。


■ 一般的な「やる気のスイッチ」とは

ビジネスパーソンとして、やる気のスイッチが入るのは、
仕事を通して得られる「達成感」「満足感」「周囲から認められること」
と言われています。

マネジメントを担うあなたにとっても、
この3点はやる気のスイッチとして納得いくのではないでしょうか。

そこでこれらを伝えるための言葉がけを紹介します。


■ やる気を高めるための配慮や声掛け

1.仕事を通して成長しているという充実感を伝える
以前と比べて成長したと思われることは、
たとえ小さなことでも具体的にとりあげて、称賛の言葉をかけよう。
<言葉掛けの例>
・ミスが少なくなったね
・レポートのまとめ方がうまくなったね
・随分速くできるようになったね
・司会進行がうまくなった

2.仕事の目標を成し遂げたときの達成感 業務の習熟を伝える
指示された仕事の完了などに対し、ねぎらいと称賛の言葉をかける
<言葉掛けの例>
・○○業務がしっかりできるようになった。がんばったね。
・難しい案件だったけど、やり遂げたね。
・途中は大変だったけど、最後までよくがんばった!!

3.チームで信頼しあえる仲間として認めていることを伝える
チームの一員として、期待している点を言葉で伝える
<言葉掛けの例>
・Aさんに任せてよかった。ありがとう。
・Bさんが来てくれてみんな助かっているよ。
・この件はCさんが中心になってほしい。大変だと思うけど一度トライしてみて。
 私も応援するよ。

4.本人の知識や能力が仕事に活かせるという達成感を伝える
本人の得意分野を事前に把握して、仕事に活かせている点を具体的に称賛する
<言葉掛けの例>
・Aさんは、○○知識が豊富だね。助かるよ。
・Bさんは○○が得意と聞いていたけれど、さすが○○は上手だね。
・Cさんの○○技術はすごいね。後輩に指導してもらえるとありがたい。


■ おわりに

あなたが、部下のやる気を引き出すために、どんな言葉をかけますか?

だれしも、上司からの前向きな声掛けは嬉しいもの。
部下の努力、がんばりを見逃さないで、声をかけてみましょう。



posted by suzumura at 22:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり

2025年01月10日

チームワーク チェックリスト


チームワーク30のポイント

今朝は、急な雪で大変でしたね。

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急遽、在宅勤務のメンバーもいたことでしょう。

さて、今日やご自身のチームのチームワークについて、
セルフチェックしたみましょう。
・・・何度もアップしていますが、何度もやってみるのもいいでしょう。


■チームワークチェックリスト30
自分のチームに当てはまる項目に〇をつけてください。

1.会社の方針や理念が明確になっており、メンバーが理解している
2.チームの方針や目標が明確になっている
3.メンバー全員が、チームの方針や目標を熟知している(説明できる)
4.チームの目標を達成するための手段や方法が明解になっている
5.メンバーは、チーム目標達成のための手段や方法を理解している
6.メンバーは、チーム目標達成のための手段や方法を実践している
7.問題解決のステップが明確になっており、メンバーは理解している
8.目標達成のための様々なアイデアやそれを実現する方法を、メンバーが提案している
9.メンバーの技術や技能は、高い方である
10.メンバーの技術や技能を高める教育訓練は、十分に行われている
11.メンバーの役割は、はっきりしている
12.メンバーは、自分のすべきことを理解し行動している
13.メンバーはチームの目標達成のために、率先して問題解決にあたっている
14.現場の必要に応じて、メンバーは役割以外の働きを行うことがある
15.メンバー全員、自分が何らかの責任を負っていることを認識している
16.自分のチームは、会社から認められている
17.リーダーは、メンバー全員がチームに貢献していることを認めている
18.メンバーは、チームの成果を認めている
19.メンバーは、他のメンバーから認められ、支持されていると感じている
20.メンバー全員、自分は尊重されていると感じている
21.メンバー全員、お互いに積極的にコミュニケーションをとりあっている
22.メンバーが意見を述べるとき、他のメンバーはいつも熱心に聞いている
23.メンバー同士、お互いの意見の違いを尊重している
24.チーム内では、思いやりや他人を受け入れる気持ちが素直に表現されている
25.チーム内では、時には本音をぶつけ合うことができる
26.メンバー同士、お互いに協力し合っている
27.メンバー全員が、前向きに仕事に取り組んでいる
28.メンバーは自信に満ち、やる気があふれている
29.メンバー全員が、今の仕事に誇りを持っている
30.自分のチームは、団結力が強い


■おわりに

やや細かいチェックでした。
いかがでしたでしょうか?

いずれも、チームワーク構築に必要な項目です。
今、できていないなとか思われる点、手を打ってみませんか?
見過ごしていると、大変なことになるかも・・・

また、あなたの部下にやってもらってもいいでしょう。

あなたをはじめ、メンバー全員の認識の差なども
明確になるでしょう・・・
打つべき手も、明確になる。







posted by suzumura at 14:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり

2024年12月11日

部下育成「ロミンガーの法則」


ロミンガーの法則「7:2:1の法則」


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PC内の資料を整理していたら、興味深い記事がありました。

部下育成の「ロミンガーの法則」です。


■ロミンガーの法則とは

米国の人事コンサルタント会社であるロミンガー社は、
経営幹部などのリーダーに「成長につながったこと」に有効であった要素
の調査・分析を行いました。

その結果
・7割:業務経験、
・2割:上司の指導や影響(フィードバックなど)、
・1割:研修や自己啓発

であることが判明したようです。

そこで「7:2:1の法則」とか「70:20:10」とも呼ばれているようです。

つまり、
人材育成とは、
「業務経験」を重視しながら、
「コーチング、フィードバック、1on1ミーティング」などを取り入れ、
「Off-JT(研修、自己啓発)」を組み合わせた施策を行うことで
効果を発揮するという訳です。

そこから派生したのが、
有名な米国の組織行動学者「デービッド・A・コルブ」先生の「経験学習サイクル」です。

この概念は、後日。


■ おわりに

確かに、自分自身をふりかえってみても、
やはり、日常の「業務経験」が、自分の成長につながっていたことを実感します。

ま、いまでも日々の経験で成長しておりますが…
・・・失敗を含めて

新人のころは、まずは目の前の仕事を覚える、身に付けることなど、
基本的なことで精いっぱいです。

そして、仕事に慣れた中堅クラスになってくると、
少し困難な仕事や課題に取り組むことで、
より成長を実感でき、達成感も獲得することができます。

部下それぞれの能力、資質を踏まえて
この「7・2・1」を意識しながら育成するといいですね。
・・・部下それぞれの能力、把握していますか?


posted by suzumura at 06:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり