雑談してますか?
「雑談」の効果が再認識されています。
私の担当する研修でも、
会場に来た時点から、見知らぬ受講者に気軽に雑談する人がいます。
やがて笑いが起こり、その場がホッと和みます。
激動の世、人々は、コミュニケーションの重要性のみならず、
コミュニケーションの難しさについて、すべての階層から声が上がっています。
コミュニケーションの語源は、諸説ありますが、ラテン語の「communis」。
意味は「共通の」「共有する」「分かち合う」。
総合すると、コミュニケーションとは、「伝える」という行動以上に、
何かを「共有」するためのプロセスといってもいいかもしれません。
同じ目的を持って進めていくビジネスシーンにおいて、
また、他者との関係構築づくりにおいても、
コミュニケーションが重要な要素です。
コミュニケーション方法については、
イロイロな情報が出ていますが、現場(生産現場も営業も事務部門でも)において必要なのが
「雑談」です。
雑談は、情報交換や情報収集、ネットワークづくりなどに非常に効果的です。
ということで、雑談について、再度、考えてみましょう。
■ 雑談とは
雑談とは、とりとめのないことを気楽に話し合うこと。
職場において、仕事に関係のない話を短時間でキャッチボールしあうことはとても効果的です。
昔は、就業時間内で仕事に関係のない話を続けることは、
ご法度とされている企業も多かったものです。
つまり、「さぼっている」という印象を与えていたのです。
でも最近は、この雑談こそが職場内の雰囲気をよくすると、注目されています。
■ 雑談のルール
職場内で「雑談」を有効なツールにするためにはある程度のルールが必要です。
職場で「雑談」を奨励する場合、
ルールを周知したり、メンバー全員でルールを決めるといった方法もいいでしょう。
たとえば・・・
@ 相手の意見や考え方を否定しない。
A 人の悪口を言わない。
B 短時間(3分以内)で切り上げる。
C 相手のプライベートに踏み込みすぎない。
D 機密事項は話題にしない。
3分以内での短時間で切り上げることは、雑談のコツです。
話の途中でも切り上げるのです。
例えば、話の途中であっても、
「あっ、仕事に戻らなくちゃ」
「おっと、時間がきちゃった」
「じゃあ、またね」
「本題に入りましょうか」
などと、雑談を切り上げます。
もし、もう少し話したい話題なら、後で話す約束をしてもいいでしょう。
■ 雑談の効用
雑談にはこんな効果があります。
・人間関係が改善される。
・相手との距離感が縮まる。
・雰囲気のよい職場になり、チームワークも良くなる。
・アイデアが出やすくなる。
・ミーティングなど会議の場の空気がやわらぐ。
雑談はまさに距離を縮める効果があります。
ルールにのっとって雑談することで、相手は安心でき、気持ちがほぐれるというものです。
■ 雑談のコツ
雑談に慣れていない人に、コツをご紹介します。
・まずは、ごく短い会話から始める。
一言二言程度の短い会話を繰り返すことによって、
徐々に相手と打ち解けることができます。
ほんの数秒のやりとりで話が終わってしまったら、
「じゃあまた」「では」などと言ってその場を立ち去ります。
・天気や季節の話から始める。
「天気」や「季節」関係の話は相手を選ばず、いくらでも展開できます。
・あいさつにひと言加える。
あいさつは雑談を進めるための絶好のきっかけです。
あいさつにひと言加えましょう。
相手へのプラスの声掛けは、相手に安心感を与えます。
・聞き上手になる。
最初のフリは自分からだとしても、相手の話を聞きましょう。
どんな話にも熱心に聞いてくれる態度は好感がもてるというものです。
距離感は確実に縮まるでしょう。
・結論、オチを求めない。
雑談で大事なのは話の中身ではなく、楽しい会話です。
テーマがアチコチ飛んでいくのが雑談のコツ。
また、オチがなくても心配ご無用。相手は気にしていませんから。
もし気になるなら、次に会ったときに尋ねるでしょう。
・ネタを仕込んでおく。
新聞やニュース番組から旬の情報を集めておくこともいいですね。
最近なら「お米」、「大の里」「大谷選手」など旬のお話。
身近な話題で話も弾むでしょう。
■ まとめ
雑談の効果、再確認できたでしょうか?
ぜひ、職場で雑談を奨励しませんか?
その場合、雑談ルールをメンバー全員で決めると効果的です。
全員で決めることによって、納得ができるというものです。
雑談は、異動してきた人の緊張感を和らげる効果もあります。
まずは、あなたから雑談してみませんか?