2024年01月12日

サーバントリーダーシップ


サーバントリーダーシップ

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2024年の箱根駅伝は、青山学院大学が優勝しました。
がんばりましたね。
底力がある?

後日、TVでスポーツ解説者の渡辺康之氏が、
「青学の原監督は、これまでのカリスマ性ではなく、サーバントリーダーシップをとっていた」
というような解説をされていました。

「おお、サーバントリーダーシップか!」

サーバントリーダーシップといえば、数あるリーダーシップ理論の中でも、
近年注目されている概念です。

そこで、サーバントリーダーシップについて確認してみましょう。


■ サーバントリーダーシップの提唱者

サーバントリーダーシップという概念は、1970年のアメリカにおいて
「ロバート・K・グリーンリーフ」によって提唱されました。(1977年に書籍化されました)
「真のリーダーはフォロワーに信頼されており、まず人々に奉仕することが先決である」
と提言しています。(フォロワーからの信頼って、重要ですね)
アメリカにおける古くから主流とされてきた強烈な統率力によるリーダーシップではなく、奉仕精神に基づいた概念となっているのが特徴であり、最新のリーダーシップ哲学として注目されています。


■ サーバント・リーダーシップが求められる背景 VUCA時代に注目を集める

従来型のリーダーシップ(権威的・支配的)が大きな効果を発揮した時代は、
大量生産・大量消費が経済の土台を支えており、
業務の効率化こそが生産性の向上に直結する鍵となっていました。
そのため、強力な支配型リーダーシップによる組織運営が、
企業の飛躍的な成長につながっていったのです。

しかし、現代は将来が不確実で予測が難しい「VUCAの時代」です。
VUCAとは「V:変動性」「U:不確実性」「C:雑性」「A:曖昧性」の頭文字を並べた造語です。

VUCAの時代に企業が生き残っていくためには、硬直化した組織を生まれ変わらせ、
臨機応変に環境の変化と向き合い続ける必要があります。

それには、現場レベルで細かな変化を見抜き、
自主的に判断ができるメンバーの存在が欠かせません。

こうしたビジネス環境の変化から、
サーバント・リーダーシップはVUCA時代を生き抜くために有効な方式として考えられているのです。

時代の要請に対応しながら、理想とされるリーダーシップの形は進化を遂げます。


■ 従来型リーダーシップとの違い

伝統的なリーダーシップは、リーダーからのトップダウンによって指示・命令が行われ、
それに部下が従う形で成り立っていました。
この方式のメリットは、とにかく短時間で成果を出せる点にあります。

一方で「指示がなければ動けない人材が増えてしまう」、「組織に新しい考えを取り入れにくい」
といったデメリットもあり、トレンドが激しく移ろう現代のビジネス環境では
競争優位性を失いやすい面もあります。

これに対して、サーバントリーダーシップはまずリーダーが部下の意見を傾聴し、
積極的に奉仕や支援をしながら強みを引き出していく方法です。

なお、
サーバントリーダーシップという言葉を表面的に捉えると、
「部下の言いなりになる」「メンバーに好き放題に発言させる」
といった印象を受けてしまうかもしれません。

しかし、本来は部下の強みや主体性を引き出し、成長へと導いていくことに主眼を置く概念であり、
単に部下を甘やかしたりリーダーの厳しい言葉を封じたりするものではありません。

メンバーそれぞれに自分で考えられる力を身につけさせ、
環境の変化にも負けない柔軟かつ強靭な組織へと発展させていく
ことこそ、
サーバント・リーダーシップの目的といえるでしょう。


■ サーバント・リーダーシップの役割

サーバント・リーダーシップ理論では、
部下やメンバーへの「奉仕」がリーダーの中心的な役割となります。
自分自身の欲求や願望を満たす前に、
部下やメンバーの考えに耳を傾け、悩みや不安を解消することにこそ、
リーダーの存在意義があると考えるのが特徴です。

こうした理由から、サーバント・リーダーシップにおけるリーダーには、
必ずしもカリスマ性や高位の職権を必要としません。
力強い統率力よりも、周囲への奉仕によって安心感や信頼関係を生み出せる力が求められるのです。

■ サーバント・リーダーシップが持つ10の特性
1.傾聴
耳だけではなく目や心もしっかりと相手に傾けて、真摯な態度で話を聴く姿勢。
2.共感
相手の話を相手の立場に立って、相手の気持ちに寄り添いながら理解しようという姿勢。
3.癒やし
心の癒しや安心感を与えるスキル。
3.気づき
物事をありのままに捉え、本質を鋭く見極める能力
4.説得
丁寧な話し合いにより、相手から同意を得られる説得のスキル
5.概念化
目に見える具体的な事象を目に見えない概念とて捉え直すこと
6.先見力
過去の経験や事象と現在の状況を照らし合わせ、将来の出来事を予測する能力
7.執事役
執事のように一歩引いて周囲をサポートする能力
8.人々の成長にかかわる
部下やチームメンバーの成長を考え、積極的に育成を捉えていくこと
9.コミュニティづくり
リーダー自らが主導して、質の高いコミュニティづくりを行うこと


■ おわりに

VUCAという混沌として先が見いだせない今、
メンバーの意見に耳を傾け、自発性を尊重して、
現場主体で臨機応変に対応する組織が求められますね。

サーバントリーダーシップのデメリットも意識しながら、
取り組んでみるのもいいのではないでしょうか。


posted by suzumura at 12:50| Comment(0) | TrackBack(0) | リーダーシップ
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