2023年01月12日

マズロー五段階欲求説


部下の欲求を満たす


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人間の欲求は、5段階で構成されている。

これは、アメリカの心理学者「アブラハム・マズロー」が提唱した
「五段階欲求説」です。
「マズローの法則」「自己実現理論」などとも呼ばれています。

マズローの5段階欲求説とは、
人間の欲求は「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」
「自己実現の欲求」の5つの階層に分かれているという理論です。

これらの階層はピラミッド状になっており、
低い階層の欲求が満たされることによって
次の段階の欲求を求めるようになるとしています。

(1)生理的欲求
マズローの5段階説の中で最下層の第一段階の欲求です。
生きたい、生活しないなど、食事や睡眠、排せつといった人間が生きていくための
本能的な欲求です。

現代の日本において、この生理的欲求段は憲法上でも満たされることが約束されたもの、
と考えられています。

(2)安全の欲求
身の危険を感じるような状況から脱したいという欲求です。
ビジネスパーソンなら、組織の中にいたい、安全でいたい、
安定していたいなどの欲求です。

ただ、このところビジネスパーソンにとって
「安全の欲求」が満たされない場合もあります。
リストラ、合併、倒産などなど。
最近、米国企業での大型リストラも発表されていますし。

しかし、人間、
心身共に健康、かつ経済的にも安定した環境で、
安心して暮らしたいと考えるのは当然の欲求といえるでしょう。

(3)社会的欲求
「所属の欲求」とも言われています。
どこかに所属していたい、会社や仲間に必要とされていたい、
メンバーに受け入れられたいというものです。

この欲求が満たされない場合、孤独感や不安感を感じ、
ある調査では「メンタル系」疾病の大きな原因のひとつとされています。

(4)承認欲求
近年よく耳にするようになった承認欲求とは、
他者から認められたいと願う欲求です。

具体的には「所属している集団の中で認められたい」、
「他者から尊敬されたい」といった欲求です。
一般的な「出世欲」もこの承認欲求に当てはまると考えられています。

第三階層までの外的な欲求と違い、「自分の内面を満たしたい」欲求といえるでしょう。

承認欲求については、最近賛否両論あるようですが、
承認欲求を満たすことはモチベーションに繋がります。
自分のポテンシャルに気づいて自分自身を成長させる原動力にもなります。

(5)自己実現欲求
自己実現欲求は、自分が満足できる自分になりたいという欲求で、
ここまでの第一階層から第四階層までの全ての欲求が満たされた場合に
至るといわれています。

自己実現の欲求は、自分の人生観・価値観などに基づいて
「自分らしく生きていきたい」と願う欲求とも言えます。

これまでの欲求と違い、
「自分の生き方と向き合わなければ満たせない」という特徴があります。

(6)6段階目の欲求「自己超越」
マズローの欲求には、
自己実現の欲求よりも一段階上の「自己超越の欲求」が存在しています。

「自己超越の欲求」は後年マズローが付け加えたもので、
自分のエゴを超えたレベルでの理念の実現を目指すものです。

たとえば「世界の貧困をなくす」など
自分の外側にあるものに対する貢献を指します。
慈善活動や寄付などは、自己超越の欲求だといえるでしょう。


■「マズローの欲求5段階説」のリーダー活用方法
マズローの欲求5段階説は「マネジメント」に活用でき、
企業としても、リーダーとしても実践的な理論とされています。

部下のモチベーションアップにはマズローの5段階欲求の活用は欠かせないでしょう。

(1)企業のマネジメントの基礎は生理的欲求〜社会的欲求を満たすこと
企業としてマネジメントの基礎は社員のモチベーション維持・アップには
第1の生理的欲求〜第3の社会的欲求までの下層レベル欲求を満たすのが大前提です。
 
まず、生理的欲求と安全欲求は、企業に属している時点で満たされているべき欲求です。
しかし、企業がハラスメントの横行や
社員にとって不利益な勤務条件の要求・低賃金など安全性を脅かすと
これらの欲求が満たされず、モチベーションが下がります。

企業としては、社員の生理的欲求と安全欲求を満たすことが求められます。

安全欲求が満たされると、社員は社会的欲求を望みます。
一般的に人間は組織に受け入れられたいものです。
心地よい対人関係がなければ社会的欲求が満たされることはありません。
会社やリーダーは社員と積極的に接点を持ち、職場の環境づくりに努めることが
必要です。

(2)承認欲求〜自己実現欲求を満たして強靭なチームができる
生理的欲求〜社会的欲求が満たされると、承認欲求を満たしたいと思うものです。
マネジメント、特にリーダーは仕事内容や姿勢を認める発言をする、
信頼関係を築くなどを意識するとともに、
一見難しそうな新しい仕事を与えるなども承認欲求に応える方法だと考えられています。

また、表彰制度を設けたり、
ある程度の意思決定の権限を与えたりするのも効果的です。

頑張っている部下に一段階上のポジションを用意できなかったとしても、
励ましや賞賛・挑戦の機会を与えることで、
社員、ひいては企業全体のモチベーションアップにつながります。

(3)自己実現欲求
自己実現欲求も本来、誰しも持っている欲求ですが、
リーダーが社員の承認欲求を満たそうと動くことで、
社員自身が自己実現に関心を持ち、意識できるようになるでしょう。

リーダーは、部下への期待役割やキャリアビジョンなどを明確し、
障害や課題をサポートする意識が大切です。


■ おわりに

マズロー五段階欲求説は、一段ずつステップアップしていくものとされていますが、
現代ではそうでない場合もあるでしょう。

生活基盤がしっかりしていなくも、自己実現に向けて努力している人もいます。

また、「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」は、
リーダーの力だけではどうにもならない場合もあるでしょう。
会社の都合で、これらが満たされなくなることがあるものです。

とはいえリーダーとしては、
社会的欲求の「メンバー全員がチームで必要としている人材である」ことを伝えたり、
承認欲求のおけるお互いに認め合うチームづくりや、
部下一人ひとりと向き合って認めることが必要ですね。

さらには、部下の「自己実現」をサポートするような働きも求められます。


posted by suzumura at 07:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 働きやすい職場づくり
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