「認めまくる」という説
先日うっかり、以前購入したものと同じ本を買ってしまった私。
大嶋祥誉著
「マッキンゼーのエリートが大切にしている39の仕事の習慣」です。
2014年に購入したもの。
ちなみに、その本にいくつもポストイットが貼り付けてあることから、
参考になったようです。
で、改めて読み返してみると・・・。
若手・新入社員向けの働き方の教科書といえるのではないでしょうか。
そうはいっても、若手・新人でない私にも参考になる箇所も多くありました。
その中の一つをご紹介します。
■ 部下の能力を引き出すコツ(私がキャプションしました)
著者「大嶋祥誉」さんは、「できる上司」の特徴を次のように述べています。
マッキンゼーでは上司にとって重要な仕事ひとつは「部下の能力を引き出す」こと。
マッキンゼーの「できる上司」の特徴。
1.部下を認める。
2.部下に共感する。
3.部下をインスパイア(刺激)する。
部下の能力を最大限引き出すためには、部下を「認める」ことが何より大切。
「認める」と「褒める」は大きく違う。
「認める」とは、その人の存在そのものを認めること。
その人のすばらしさを知っているということ。
「褒める」は、こちらが期待したことを、
その部下が達成したときに行うもので、いわば条件つき。
人は条件好きで褒められるより、
存在そのものを認めてもらっていると感じたときにこそ、
やる気のスイッチがオンになる。
そして成長していく。
部下を成長させる上司とは、部下を「認める」上司のことだ。
その上で、「簡単な方法」を言及しています。
部下をとにかく認めて、認めて、認めまくること。
「この部下の強みは何か?」を、最低10個リストアップする。
そしてその強みを、部下自身に伝えてみる。
「○○君はいつも元気で、周りを明るくしてくれるね。それは君の才能だよ」
その結果、
「部下は、認められている、共感を得られたと考え、
居心地がよくなって能力が引き出される。
認めてくれた上司を信頼するようにもなる」
としています。
みなさんはいかがでしょう?
私が研修で「部下を認めることが大事」的なことを伝えると、
多くは「部下を認めるとつけあがる」という発言が必ず出てきます。
それでも、つけあがって、いい気になって、思いあがったとしても、
いいのではないかと思うのです。
それで本人のモチベーションがあがって仕事に前向きに取り組むとなれば、
ハッピーだと思うのです。
で、もし羽目を外しすぎたら、キッチリと注意したり、
叱ったりすればいいのですから。
■ 部下を認めるポイント
続いて、次のように述べています。
大切なのは、成果を出したから認めるのではなく、
その部下のありのままの存在を認め、
それをちゃんと知っているよ、感謝しているよ、と伝えること。
つい怒ってしまいがちな上司は、
一度、相手が誰であろうと「過剰に認める」くらいの勢いで接してみよう。
その部下が、現状ではバリュー(価値)を出せていなかったとしても、
ひとつや2つ、得意なこと、がんばっていることが必ずあるはず。
(例えば)
「返事が快活、笑顔がステキ、服や持ち物のセンスがいいなど、
なんでもいいのでいいところを見つけ、そこをまず、きちんと認めること。
問題点を指摘するのは、そのあとで十分。
認められた部下は、どこを認められようと、
テンションが上がることで結果として全体的なバリューの向上が期待できる。
■ おわりに
まずは、自分の部下一人一人の良いところ、10点以上挙げることできますか?
日頃から部下一人一人を観察していないと、厳しいかも。
ともあれ、部下を認めて、認めて、認めまくる。
褒めるのではなく、認める。
やってみてもいいかもと思います。
コロナ禍でコミュニケーション不足もある日常。
外見でもいいので、見つけて認める。
ちょっとしたあなたの一言が、部下のモチベーションをあげるでしょう。
もしかしたら、あなたの一言が、部下の転機になるかもしれません!!