チャット雑談でコミュニケーション促進
ここ数年、ビジネスシーンにおけるコミュニケーション促進やチームワーク、
人間関係構築のために、「雑談」の効果が注目されています。
私自身もリーダー研修、チームワーク研修などで、
雑談の効果と方法を伝えています。
では、コロナ禍により、
メンバー同士が対面仕事をする機会が減り、リモートワークが拡がった今、
どのように雑談したらいいのでしょうか?
日経新聞(2021年8月24日)の「Bizワザ」では、
「チャット機能」を使った雑談効果が掲載されていました。
■ チャット機能でのほどよい雑談タイトルは
「チャット 程よく『公私混同』「雑談効果でチーム結束」記事には
「チームビルディング理論でも、雑談は重要視されている」とし、
リモートワークでも
「程よい公私混同が必要と言う考え方が拡がっている」
とあります。
つまり、「チャットツール」や「社内SNS」でのチャット機能を活かし、
程よく公私混同(雑談)をすることがコミュニケーションを促進し、
チームワーク醸成のために効果的であると
推奨されるようになってきている、
ということのようです。
■ チャット機能での雑談のポイント記事には、ポイントが掲載されています。
「だれかがチャットに書き込んだら、手短でいいのですぐに返信するのがポイントだ。
雑談を『受け止めてもらえた』という安心感を醸成できるうえ、
チャットのやり取りが盛り上がっている感じが出て、
コミュニケーションの総量も増えやすい」
・・・そうなんですね。一言、二言でいいのですぐに返すことがコツのようです。
ああ、そういえば、以前受講したZOOMセミナーで、
私がチャットしたら、すぐに返信してくださった受講者がいました。
はや!!
日常的にチャットを活用されている方のようですね。
■ チャット事例ということで、ポイントを押さえた事例が記載されていました。
1.まず新人と思しきAさんが自己紹介し、
居住地区や出身地、趣味などをアップします。
2.それを見たBさんはすぐさま
(スピード感)、
同じ居住区であることを伝える。
「〜〜区つながり嬉しい!よろしくお願いしますー!」。
3.次にCさんは、Aさんの趣味に関係する情報を
「短く簡単に」返信。
4.続けてDさんは、異動してきたことをお祝いする
「スタンプ(絵文字)」のみ発信。
5.Eさんが、出身地つながりと同じ出身地の他社員を紹介
「人脈づくりサポート」。
いずれも、一言二言で、まさに「思いつき・つぶやき」状態です。
これがいいのですね。
■ 事例の解説チームビルディングジャパン代表の河村甚氏のコメント「社内SNSやチャットツールでのやり取りの特長は、
気軽さとスピード感だ。
電子メールにはないこれらの特長を生かして社員同士のコミュニケーション量を
増やしていくことが望ましい」
とし、
「手短で不完全、単なる思いつきでいい」とあります。
また、メリットとして
「社員同士のコミュニケーション量が増えると社内の情報共有が進み、
一つの事象に対して、多様な個人がそれぞれの考えを持ち寄る環境ができてくる。
不確実性が高まり明確な一つの答えが存在しにくい現代では、
このような組織が成長していく」
・・・内容は公私混同をよしとし、それによって関係性が深まり、
結果仕事に生かされるとも。
公私混同は「自己開示」の面もありますので、距離も縮まりますね。
また
「若手社員へのアドバイス」もありました。
「自分の趣味や関心がある特定分野などのチャネルで
積極的に先輩社員と関わってほしい。
直属の上司のほかに相談できる人や場を多く持つことが重要だ」
・・・確かに、社内人脈が少ない若手社員でも、
チャットで情報発信することで、社内人脈が広がる可能性大ですね。
■ 注意点記事には、以下の指摘もありました。
「チャットの雑談に熱中するあまり
本業がおろそかになってしまっては本末転倒だ。
企業は就業規則に職務専念義務を明記している場合が多く、
度が過ぎると処罰の対象になりかねない。チ
ャット運営の工夫で程よい公私混同ムードを引き出し、
本業の生産性の向上につなげたい」
・・・確かにその通りだと思います。
職場内での対面雑談も、雑談は1〜2分程度で終えるのが原則。
ネット上ならさらに手短に終えることが必要です。
■ おわりに企業によっては、チャットが進んでいる企業もあるでしょうが
まだまだ進んでいない企業もあるでしょう。
あるいは「雑談なんてけしからん」と指摘する上司も多いかもしれません。
しかし、コロナ禍でコミュニケーション不足が不安視される中、
ならば、チャット機能を有効利用して、
コミュニケーションやチームワークを醸成することも一つの手でしょう。
もし心配なら、社内ルール、職場内ルールを決めてもいいかもしれません。
ぜひ、あなたのチームから始めてみませんか?
おっと、公私混同いいのですが、
あまり個人情報に踏み込むまないように注意したいですね。
あるいは、公表しても構わない個人情報に限る、とか。
特に他者の個人情報は、大いに気をつけるべきでしょう。