クッション言葉を使いこなそう!
先日、とあるお店のスタッフさんから
「すみませんが、〜〜していただけますでしょうか?」と、
依頼がありました。
そこで私は
「ああ、このスタッフさん、礼儀が身についているなあ」
と感心したのでした。
誰かに何かを依頼するときなどで失礼に当たらない物言いが、
このブログでも度々アップしている「クッション言葉」です。
「すみませんが・・・いただけますか」が代表例です。
そこで、今日は「クッション言葉」をおさらいしてみましょう。
■ クッション言葉とは
「クッション言葉」とは、
ビジネスシーンなどで会話するとき
相手に与える衝撃を和らげ、やわらかい印象をもってもらえるようにする
言葉遣いです。
文字通り「クッション」となる言い回しですね。
ビジネスシーンでは、
相手にうまく伝えて相手に理解、納得してもらい、
かつ行動をしてもらわなければなりません。
そこで最初に
「クッション言葉(マジックフレーズとも言います)」
を発することで、
相手にすんなり伝わり、耳を傾けてくれるようになります。
■ 職場で使えるクッション言葉
クッション言葉の使い方は、
基本的には最初に、相手を気遣う言葉、敬意を表す言葉から始め、
最後に「質問形」で締めくくります。
これらの言葉を使うことで相手への配慮が伝わります。
1.相手にお願いしたり、依頼したりする場合の定番フレーズ
・「すみませんが〜〜してもらえますか?」
・「すみませんが〜〜お願いできますか?」
・・・この「すみませんが」を最初に加えるだけで、
とても穏やかな口調になります。
また「お忙しいところすみませんが・・・」と言うと、
忙しい相手を気遣っている気持ちが伝わります。
目上の人に対しては
「申し訳ありませんが〜〜していただけないでしょうか?」
などと、丁寧語で伝えるといいでしょう。
またお客様に対してはさらに丁寧な言葉を使います。
・「恐れ入りますが」
・「お手数をおかけしますが」
・「ご面倒でなければ」
・「お時間がありましたら」
・「ご都合がよろしければ」
そして用件を伝え、最後に
「していただいてよろしいでしょうか?」
「お願いできますでしょうか?」
と締めくくります。
2.質問する場合
質問する場合も、最初にクッション言葉で始めることで
相手への配慮が伝わります。
・「お尋ねしたいことがあるのですが」
・「お手間をとらせますが」
・「お差し支えなければ」
そして、「〜〜について教えていただけますか?」
で締めくくります。
3.断る場合
上司の指示命令や顧客からの依頼に対して、
「できない」場合もあります。
そんなときは、「できない」という直接的な言い方は
避けた方がいいですね。
「やれません」「できません」そして「聞いていません」・・・
などで返すと、相手はいい気持ちはしないでしょう。
そこで、次のクッション言葉を使います。
・「申し訳ありませんが」
・「申し訳ございませんが」
で始め
・「〜〜できかねます」
・「〜〜いたしかねます」
と伝えます。
さらに、断る理由も伝えることで、
相手の納得感を引き出します。
お客様に対しては
・「あいにくですが」
・「誠に残念ではございますが」
と、ていねいな言葉づかいが必要です。
4.援助を申し出る場合
相手のために何かしようという場合も
クッション言葉が効果的です。
「〜してあげる」では、見下した言い方になってしまいます。
・「よろしければ」
・「私にできることがあれば」
・「何か力になれることがあれば」
などではじめ
・「〜〜しましょうか?」
・「〜〜いたしましょうか?」
と依頼形で締めくくります。
これなら、相手も安心して
「じゃあ、〜〜お願いします」となります。
ここで、相手との信頼関係も構築できる、
という訳です。
■ おわりに
ビジネスシーンで相手に何かを伝えようとするとき、
相手にとって都合の良いことばかりではありません。
相手の気分を害するようなことも、
伝えなければならない場面も多いものです。
とくにコロナ禍でのリモート会議では、
こちらの意図や表情が伝わりにくい場面も多いでしょう。
そんなとき、クッション言葉など気の利いた一言を付け加えることで、
相手の気分を害することなく伝えることができます。
クッション言葉を使いこなすことによって、
苦手な人との関係もスムーズになるでしょう。
さらに、「できる!」と言われる人は、
このクッション言葉を巧みに使いこなしているようですよ。
どんな場面でもうまく伝えられるといいですね。
めざせ「クッション言葉の達人!」