無意識に新入社員を追い込んでいるかも
実は、「文春オンライン」、時々チェックしています。
なんせ、文春砲には、目が離せませんから。
今朝(4月19日)も、チェックしてみると、
興味ぶかい記事がありました。
タイトルは
「新入社員に慕われない上司」に欠けている視点 | 文春オンライン (bunshun.jp)
著者は、臨床心理士で経営心理コンサルタントの
「岡村 美奈(おかむら みな)」氏。
■ 嫌われてなくても「慕われてない」「人望がない」上司
著書によると
「嫌われる上司といえば、すぐ感情的になる、攻撃的で威圧的、
いつも自分が正しいと思っている、人によって態度が変わる、
仕事を押し付ける、仕事ができない、言うことがコロコロ変わる、
責任逃れするなどの特徴がよく挙げられる。
そこまでひどくないが部下に慕われない、人望がないという上司もいる。
彼らに共通するのは、相手の立場に立って物事を考えない、
捉えない傾向があることだ。
「最近の新人は……」とぼやいているだけに、
“自分では”部下のことを心配し考えているつもりの人が多い」
・・・確かに確かに。
人間、どうしても自分を基準にして人を見てしまいがち。
「どうしてできないんだ?」「なんでわからないんだ?」と思ってしまう。
実は、自分自身が新入社員時代も同じで、できなくて、わからなかったのですが。
忘れてしまっていますね。
ということで、新入社員に慕われない言動を5点、あげています。
今のあなたに、当てはまることあるかも・・・
1.「ここではこうしているから」丁寧な説明をせずに“やらされ感”を与えてしまう。
記事には、電話応対を例に出しています。
「入社してすぐは電話に出るのが新入社員の仕事という職場も多いだろう。
コールは3回鳴るまでに取れ、先輩より先に出ろ、
“もしもし”は使うなと言われるが、
詳しい理由の説明はなく『そういうものだから』『それが新人の仕事』で終わり。
詳しい説明を省略してしまっている」
・・・今の若者は、納得しないと動かないと言われています。
納得できるような説明、ていねいな指導がないと、
やる気がでないどころか、「やらされ感」が強くなり、やがて・・・
ことほどさように、新入社員の立場に立った丁寧な説明が必要ですね
2.「自分の頭で考えろ」新入社員は言われたことをこなすだけで精一杯
・・・これも言いがちですね。
「言われたことはやるけれど、それ以上のことはやらないと
新入社員への不満を述べる上司は、
新人はまだそれを期待できる段階にないことを忘れている。
そもそも“それ以上のこと”をやっていいのか、
どう動けばいいのかが新人にはわからない。
下手に動いて迷惑をかけたくないという心理も働く。
言われたことをこなすのが精一杯だ」
・・・確かに、新入社員は、仕事のこと、業務の流れなど
まったくわからないのが現状です。
だからまずは、言われたことをやり続け、身につけるしかありません。
新入社員にも一を聞いたらすぐに十を知るという能力の高い人もいれば、
何度言っても理解できないという人もいます。
まずは、ていねいに進め方、全体の意流れ、
位置づけをわかりやすく教えながら、
新入社員それぞれに合った指導が必要ですね。
3.「なぜもっと早く報告しないんだ」質問しづらい雰囲気を作ってしまう上司
「いつでも何でも聞いてくれ、と言う上司。
しかし質問に行っても顔を上げない。そして相手を見ない、表情を曇らす。
『聞く前に自分で調べたのか』と問う上司もいる。
その時の新入社員の表情や声音の変化を見れば、
彼らがどういう状態なのかチェックできるが、
目の前の仕事に追われそこが抜けてしまう。こ
れが繰り返されると新入社員は質問するのが面倒になり、
大きなミスにつながる可能性もある」
・・・基本的に業務遂行に必要とされる「報連相」。
配属先の上司もきっと「報連相」の重要性を説明し、
実践するように奨励していることでしょう。
しかし、「報連相」ができない状況を醸し出している上司、
先輩も多いのではないでしょうか。
新入社員や部下が報連相ができない原因は、自分にあるのかも・・・。
4.「間違っていないが、私だったらこうしたね」認めずアドバイスもせず「ダメ出し」だけしてやる気を削ぐ
「報告してもやったことを認めず、ダメ出しばかりされると新人は自信をなくし、
報告するのが嫌になる。細かなことで誉める必要はないが、
何をどうやったのか、どこまでやったのか些細なことでも、
新人だからこそ認めてもらいたいと思う気持ちがあるものだ。
認められるというのは成長のステップにつながる。
わずかな達成感でも味わわせてやることができない上司は慕われない。
・・・「ほめて育てる」が提唱されて10年くらい経ったでしょうか。
そんな今でもほめること、認めることができない上司は、多いようです。
特に最近の若者は、「承認欲求」が強いと言われています。
観察して、小さなことでも承認して、やる気や達成感、
そして成功体験を積むことが成長や定着につながります。
5.「きちんと筋道立てて説明して下さい」事細かに話させて反省させようとする
「ていねいに話を聞くことが上司の仕事だと思うあまり、
無理に話を聞き出そうとするケース。
(つまり、質問詰めということですね)
失敗したことを事細かに話させて反省させることが
新入社員の成長にプラスに働くとは限らない。
聞き出そうとすることでかえって落ち込ませたり、
マイナスの感情を強くさせる可能性があるからだ。
慕われない上司は反省させればことは済んだと考えやすい。
必要なのはその後なのだ。気持ちを前向きにさせ
次の仕事にどうつなげるか考えさせ、
必要なら具体的にアドバイスすることが重要になる」
■ まとめ記事の最後には
「慕われない上司は新入社員がどう考え、
どう感じているかを自分が判断している。
胸襟を開いていつでも部下を受け入れ、
なんとか一人前にしたいと思っているが相手の視点に立っていない。
会社という組織の枠組みやルール、仕事のルーチン、
ビジネスマナーという枠の中で適応していればいるほど、
自分の視点に新入社員が合わせるのが当然になっている。
新入社員に慕われていないかもしれないと感じているなら、
こんな言動をする上司になっていないか自らを省みる必要があるだろう」
とあります。
・・・上司も超多忙で、細かに新入社員を見守る時間は少ないかもしれません。
それでも、日ごろの自分をふりかえり反省するとともに、
配属された新入社員をよく観察して、
その人に合った指導をしていきたいものですね。